暴走特急 スティーブン・セガール「沈黙ではない、シリーズの傑作続編」 | 映画と音楽のある生活

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 今では貫禄たっぷりの体型となったスティーブン・セガールの沈黙シリーズの唯一の続編です。原題の「Under Siege 2」を訳すると四面楚歌という4文字熟語がぴったりです。それなのに、なぜ「沈黙」がタイトルになったかというと、当時ヒットしていた漫画の「沈黙の艦隊」からとったものらしい。正式な続編でもないのに、その後のセガール主演の作品にすべて「沈黙」が付けれれることになったというのも変な話だ。

 セガールのアクションは、その後の作品もそうなのですが、本人が強すぎて全くピンチを感じさせない。Wikipediaによると身長は193cmとのこと。これは、プロレスラー前田日明と同じである。

この偉丈夫が、どれだけ複数のこん棒等を持った敵に取り囲まれたとしても、得意の合気道によって、あっという間にガラス窓や机の角に投げ捨てられて昏倒している姿を見ると、むしろ敵の方に同情してしまう。

 セガールは、合気道を学ぶ為に10年間日本で過ごし、日本語どころか大阪弁がペラペラなのは有名な話だ。映画でミステリアスな合気道のアクションを取り入れたのは後にも先にもセガールだけだろう。

 さて、この作品。人工衛星で地上を攻撃するというスパイ映画ではベタなネタだけれど、その操作をする舞台が、テロリストが乗っ取った高速で走る列車というのがポイントで、前作が「船」なら今回は「列車」ということです。そして、セガール無双が単身で武装したテロリストを全滅させるという誰が見ても安心して見れる作品です。

 正直、その後のセガールの作品は蘇生乱造という感じで見るとがっかりすることが多いです。

    2021年2月13日 日テレBSで視聴