カサブランカ「ボギー!あんたの時代はよかった!」 | 映画と音楽のある生活

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主に映画と昔聞いたレコードの感想などを書いています。

 1942年制作のモノクロ作品です。この年にアメリカは第二次世界大戦への参戦を決めたというから、おそらく私が見たことのある一番古い映画ということになる。

 対ナチスへのプロパガンダ映画という側面もあるが、いつまでたっても再放映されるのは劇中歌の「アズ・タイム・ゴーズバイ」が映画史に残る名曲であるのと、稀代の名優ハンフリーボガードとイングリッドバーグマンが演じるワケあり男女のメロドラマだからだろう。

 今回、再度視聴して気になったのは、登場人物達の頻繁な喫煙シーンである。近年、不要な喫煙シーンが規制される作品に慣れると、これだけ繰り返し劇中で喫煙しているのを見ると違和感を感じてしまう。

 ハンフリーボガードは本人もかなりのヘビースモーカーでで大酒飲みだったらしいが、やっぱりトレンチコートの襟を立てタバコをくわえている佇まいを見るとカッコいいと思ってしまう。

 ジブリ作品の「風立ちぬ」で主人公の喫煙シーンが批判されたが、今はボギーの時代ではなく健康に気をつかう良い時代なのだと思う。

 余談だが、石原裕次郎の「夜霧よ今夜も有難う」はこの作品のオマージュらしい。両方見たけど気づかなかった。「夜霧よ今夜も有難う」を見て思ったのは、浅丘ルリ子が若くて美人だったことだ。当時駆け出しの俳優だった石坂浩二が格差婚と言われたのも納得できる気がする。

                                                            NHKBSで視聴