ソフトウェアをビジネスとして成功させるための典型的な戦略と、その特徴や注意点を解説する。米国、欧州、日本、インドなどの様々な企業を研究した成果をまとめている。
第1章ではソフトウェア企業には製品企業、サービス企業、ハイブリッド・ソリューション企業があり、それぞれ収益モデルと安定性が異なっていることを解説する。また日米欧の企業の特性を概観する。
第2章ではまず戦略を決めることの重要性を挙げる。本文内の箇条書きをそのまま引用するのがわかりやすい。
・主として製品企業なのか、サービス企業なのか。
・ターゲットは個人か法人か、マス・マーケットかニッチ・マーケットか。
・製品またはサービスは、どの程度水平的(広い)か垂直的(特定業界へ特化している)か。
・好不況にかかわりなく入ってくる継続的な収益源は確保できているか。
・メインストリーム市場の顧客を狙うのか、「キャズム(溝)」を回避しようとするのか。
・目指すのはマーケット・リーダーかフォロワーか、それとも補完製品メーカーか。
・会社にどのような特徴を持たせたいのか。
第3章ではIBMを中心にソフトウェアビジネスの発生と発展を振り返り、どのような時にビジネスチャンスが発生しているかをまとめる。
第4章ではソフトウェア製品の開発管理として、マイクロソフトで行われている「同期安定化プロセス」を解説する。オフショア開発を行う場合の戦略や注意点にも触れられる。
第5章では起業する場合に考慮しなければならないことがあげられる。資金調達やビジネスの説得力、マーケットや見込顧客など8つの点についてまとめられている。
第6章では筆者がかかわったスタートアップ企業10社の歴史を紹介し、その成功要因・失敗要因を分析する。
最後にあげられる筆者の考えでは「法人顧客向けのハイブリッド・ソリューションこそが、ヒット製品や支配的なプラットフォームを持たないソフトウェア企業にとって、現実的なゴールであると考えている」となっている。
目次
第1章 ソフトウェア・ビジネス
第2章 ソフトウェア企業の戦略
第3章 ビジネスとして成功するための方法
第4章 開発のベスト・プラクティス
第5章 ソフトウェア企業家精神
第6章 スタートアップ一〇社のケーススタディ
第7章 ソフトウェアビジネスの理想と現実
ソフトウェアを利用してビジネスを検討するにあたって考慮しなければならない点が、様々な事例とともに簡潔にまとめられていて分かりやすい。製品企業の方が収益率は高いなど感覚的に分かっていることでも、改めて資料やデータとともに解説されると納得感が増す。
カスタマイズなどの法人向けサービスは日本において突出しているのかと思っていたが、米国製品企業においてもサービスによる収益の比率は高まっていくという解説は非常に面白かった。
最初の「日本語版への序文」にあるように、「日本はソフトウェア・ビジネスでは米国に立ち遅れてしまった」。かといって日本のウォーター・フォール型でファクトリーによるソフトウェア開発を一方的に時代遅れとしているわけではなく、その品質レベルの高さにも言及している。
この20年は米国の「まあまあ良い」レベルの製品に席巻されたが、戦略を組み立てることによって日本からソフトウェア市場をリードできるようになることを願う。
本書の内容は日本企業へのエールでもあるのだろう。
第1章ではソフトウェア企業には製品企業、サービス企業、ハイブリッド・ソリューション企業があり、それぞれ収益モデルと安定性が異なっていることを解説する。また日米欧の企業の特性を概観する。
第2章ではまず戦略を決めることの重要性を挙げる。本文内の箇条書きをそのまま引用するのがわかりやすい。
・主として製品企業なのか、サービス企業なのか。
・ターゲットは個人か法人か、マス・マーケットかニッチ・マーケットか。
・製品またはサービスは、どの程度水平的(広い)か垂直的(特定業界へ特化している)か。
・好不況にかかわりなく入ってくる継続的な収益源は確保できているか。
・メインストリーム市場の顧客を狙うのか、「キャズム(溝)」を回避しようとするのか。
・目指すのはマーケット・リーダーかフォロワーか、それとも補完製品メーカーか。
・会社にどのような特徴を持たせたいのか。
第3章ではIBMを中心にソフトウェアビジネスの発生と発展を振り返り、どのような時にビジネスチャンスが発生しているかをまとめる。
第4章ではソフトウェア製品の開発管理として、マイクロソフトで行われている「同期安定化プロセス」を解説する。オフショア開発を行う場合の戦略や注意点にも触れられる。
第5章では起業する場合に考慮しなければならないことがあげられる。資金調達やビジネスの説得力、マーケットや見込顧客など8つの点についてまとめられている。
第6章では筆者がかかわったスタートアップ企業10社の歴史を紹介し、その成功要因・失敗要因を分析する。
最後にあげられる筆者の考えでは「法人顧客向けのハイブリッド・ソリューションこそが、ヒット製品や支配的なプラットフォームを持たないソフトウェア企業にとって、現実的なゴールであると考えている」となっている。
目次
第1章 ソフトウェア・ビジネス
第2章 ソフトウェア企業の戦略
第3章 ビジネスとして成功するための方法
第4章 開発のベスト・プラクティス
第5章 ソフトウェア企業家精神
第6章 スタートアップ一〇社のケーススタディ
第7章 ソフトウェアビジネスの理想と現実
ソフトウェアを利用してビジネスを検討するにあたって考慮しなければならない点が、様々な事例とともに簡潔にまとめられていて分かりやすい。製品企業の方が収益率は高いなど感覚的に分かっていることでも、改めて資料やデータとともに解説されると納得感が増す。
カスタマイズなどの法人向けサービスは日本において突出しているのかと思っていたが、米国製品企業においてもサービスによる収益の比率は高まっていくという解説は非常に面白かった。
最初の「日本語版への序文」にあるように、「日本はソフトウェア・ビジネスでは米国に立ち遅れてしまった」。かといって日本のウォーター・フォール型でファクトリーによるソフトウェア開発を一方的に時代遅れとしているわけではなく、その品質レベルの高さにも言及している。
この20年は米国の「まあまあ良い」レベルの製品に席巻されたが、戦略を組み立てることによって日本からソフトウェア市場をリードできるようになることを願う。
本書の内容は日本企業へのエールでもあるのだろう。
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