さて、上京最終日、これが一番緊張するイベントだったかもしれない。

何せ、30年以上年賀状のやりとりだけで一度も顔を合わせていない男性と会おうという企画ですから。

 

 なんて、思わせぶりなことを書いていますが、何のことはない。新卒で就職した職場の同僚男性と会おうという企てです。2人とも年上なのですが、入社はわたしが一番早くて、当時は生意気盛りでしたから、年上の男性なんていうことはお構いなしに好き放題しておりました。ただ、あれほど真摯に仕事に向き合った時期もそうないのではないと思えるほど真面目ではありました。会社は今で言うブラック企業で、厚生福利の面では労働基準監督署が入って未払い給料を支払ってもらったくらいです。ただ、仕事の内容がちょっと珍しくて、当時としてはかなり国際色豊かなところがあったために、かなり面白い人材が集まっていました。

 

 これの企画のために、上京1週間前になって、あわててハガキを書いて相手の意思確認をしました。もちろん、わたし病気のことは伏せています。2人のうち、Aさんのメアドは知っていたのですが、もうひとりMさんは住所しか分からなかったのです。Aさんは妻帯者の方なので、奥様とご一緒にとお誘いしたところ、お二人ともOK.。ところが、Mさんは仕事のため来られないということでしたが在宅勤務の日ということで、FaceTime参加して頂くお約束をしました。

 

 場所は上野にある老舗洋食屋さん、ちょっと早めに行って待っている間、ドキドキしていました。Aさん夫婦が現れ、お互い年を取りましたが、変わりなく、30年以上のブランクを感じないほど話が弾み、途中3回ほどMさんにもご登場頂き(彼も変わってなかった)、楽しいひとときを過ごすことが出来ました。

 

 当時の思い出話から、現在の親の介護話まで。

 

 こんな思い切った企画は病気にでもならなければ実行する勇気は持てなかったと思います。30年以上年賀状以外のお付き合いはない方たちです。詐欺かなにかと疑われるのではないかしら?変な奴と思われるのではないかしら?そんな躊躇が実行を妨げたかもしれません。でもこの度はそんな心配をしている暇はありません。過去にロマンチックな何かがあったわけでも何でもありません。ただ、生涯で最も正直に真摯に飾ること無く一緒に仕事ができた人々だったのね。それでいつまでもその時の思い出は特別席にいたのですよ。

 

 だから会えて本当によかったな。

 

 ちなみに、タイトルのような状況の映画は、「冒険者たち」「明日に向かって撃て」「無宿」がありますが、3作品とも大好きです。そして、そんな立場の女性になってみたいものだと心密かに思っております。

 

これは未だテレビでしか見ていないの。

 

サンダンス映画祭はここが原点でしょう。

 

この作品、梶さんは本当に綺麗だった。

健さんと勝さんの共演はこれ1作のみです。