トイザラスのTOBに怒る | ラリックマの昼下がりの用事

トイザラスのTOBに怒る

持ち株の安値でのTOBが続いています。先日、トイザラス(トイザらス)が怪しい動きをしていると書いたばかりなんですが、アメリカの親会社によるTOBで上場廃止になってしまうことになったようです。

下で引用した長期のチャートをクリックして頂くとわかると思いますが、分割の修正価格で、6566円あったものが、20分の1近くの365円まで売り込まれ、それが、587円でTOBされるというものです。

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毎度のことながら、たしかに直近の株価からすれば、TOB価格は高く設定されているのですが、長期で見ると、とんでもない安値であり、一株純資産や旧来の配当利回りなどを考慮すると、とんでもない安値で買い叩かれている状況です。

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買収価格は、いろいろ小理屈を付けて、正当性が主張されていますが、結局の所は、金融危機に乗じて、安く売り叩かれていた直近の株価からはプレミアムがついていると言っても、これでは、あまりにも、長期投資を考えていた個人株主をバカにした内容です。

たしかに、直近、業績が低迷しているとは言え、これでは、買収者に極めて有利な価格で、直近の安値で買った新しい株主にとっては別として、旧来からの一般の多くの個人株主にとっては、極めて不利な条件です。

もともと、高配当、手厚い株主優待で、個人株主に高値で株を売りつけておきながら、業績不振だと言って、優待を改悪し、減配し、ついには、株主優待の廃止、無配となり、株価の大暴落を誘い、その一方で、株価を売り叩きながら、誰かが、株集めをしているかのような怪しい動きがあったりと、きな臭い匂いがプンプンする感じです。

トイザラスの怪しい動き http://blogs.yahoo.co.jp/lalikkuma/58879646.html

日本トイザラスは、アメリカ・トイザラスへのロイヤリティー負担がもともと高いそうですが、魅力的な配当や株主優待で資金を集める一方で、おもちゃの安売りで日本の小売店を破壊し、その後は、業績不振だと言いつつ、高額のロイヤリティーや役員報酬は維持しつつ、赤字を垂れ流し、株価が売り込まれたところで、TOBをして、買い戻す。これでは、徹底して、収奪されているような気さえします。

USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)のゴールドマンサックス系会社によるTOBの時もそうでしたが、あくまでも、合法的な収奪といえるのでしょうが、八百長賭博というか、詐欺と変わらないのではないかという気もします。


もっとも、カネボウやレックスなど、訴訟によって、TOB価格の違法性が認められたものもあるようですが、こういう状況での一方的にTOBが認められる状況は、行きすぎた規制緩和の弊害ではないかとつくづく思う感じです。こういったことは、2005年に行われた会社法の改正に負うところが大きいとのことですが、一方的に個人の株主に不利な状況は、制度として、見直しが必要なのではないかとつくづく思う感じです。

今度はGF(3367)が親会社に安値でTOB http://blogs.yahoo.co.jp/lalikkuma/57777702.html
安すぎるMBO価格!! http://blogs.yahoo.co.jp/lalikkuma/56930023.html