安すぎるMBO価格!! ウェーブロックホールディングズ | ラリックマの昼下がりの用事

安すぎるMBO価格!! ウェーブロックホールディングズ

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ウェーブロックホールディングズが、MBOを行い、上場廃止を計画しているとか。。。最近、MBOやら、TOBやらで、上場廃止になっていく銘柄が多いのですが、納得できる買い取り価格を提示する会社がとても少ない気がします。思い起こせば、パトライトにしても、日本オプティカルにしても、こういう目にあった持ち株は、高配当や株主優待を餌にして、個人投資家を呼び込んでおいて、株価が下がってくると、無配転落、優待廃止などで、個人に投げさせて、その安値にあるところ、MBOやら、TOBやらで、会社を買い戻す・・・という感じでがしてならない感じです。

ウエーブロックHDが提示しているMBOの価格、私にとは、とても安すぎるとしか思えない感じです。会社側の資料によれば、1:市場株価基準方式、2:類似会社基準方式、3:DCF方式の三つによって、合理的に算定されたとのことですが、極めて、買収者に有利な算定方法としか思えない感じです。

例えば、市場株価基準方式の場合、直近1ヶ月から6ヶ月間の市場株価を元にして算出したとのことなんですが、チャート見れば一目瞭然で、直近の株価は、もっと長いスパンで考えると、非常に安い水準にあります。チャートにはありませんが、店頭時代の1990年10月には2470円で公募増資を行っており、分割を考慮しても、その時に応募した人から見れば、高値で買った株を、強制的に安値で買い戻されてしまうという状況です。

現在の大不況、株価低迷下においては、類似会社比較法にしたところで、とんでもない安値が算出されることにはかわりがありませんし、DCF方式にしたところで、大不況下の下方修正した厳しい事業計画にもとづいていると思われますし、うがった見たかをすれば、会社を安く買い戻したいゆえに、低く目に見積もっていないとは、どうしても思えない感じです。また、連結一株純資産が944円であることを考慮すべきであり、簿価にあらわれていない含み資産も考慮すべきであると思えてなりません。

投資というからには、数ヶ月のスパンでの株価には左右されない長期的な株価、長期的な利益を考慮しないことには、経営側のさじ加減一つで、株主の権利が侵される非常に危険な様態であると思わざるをえません。法律家に依頼して、訴訟を行うには費用がかかりますが、カネボウの個人株主の権利を守る会のような運動に期待したい感じです。

カネボウ個人株主の権利を守る会 http://mountain-cat.sakura.ne.jp/bell/index.htm

TOBを拒否したカネボウ株主のブログ http://kanebo.seesaa.net/

それにしても、MBO、TOBのみならず、個人株主数を増やそうと思って株主優待を始めたにもかかわらず、個人株主が増えすぎたためか、優待を廃止して、個人株主を整理する。。。高配当や株主優待で個人株主を釣っておいて、用がなくなれば、減配、無配転落、株主優待廃止で、個人株主からの売りを誘い、その後は、自社株買いで、安値で株を買い戻そうとしているのではないかとか、ちょっと、ひねくれた見方かも知れませんが、なんだか詐欺みたいな会社が多い気がしてならない感じです。。。(^^;;