ウフィツィ美術館展(東京都美術館) | Duet’s Weblog in Ameba

Duet’s Weblog in Ameba

☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°

ウフィツィ美術館展
会場:東京都美術館
会期:2014年10月11日(土)~12月14日(日)
公式サイト:
 http://www.uffizi2014.com/

11/28(金)の夕方から鑑賞した。 音声ガイド(ナレーター:田中秀幸)を使用。
実はこの日は体調が悪く、音声ガイドが耳を通り抜けて内容を理解できなかった。凹 仕方がないので作品を丁寧に鑑賞することだけに集中した。
ブログにまとめるのは絶対に無理な状況だったが、BS日テレの「ぶらぶら美術・博物館」のウィフィ美術館展の回を録画してあったので、2回じっくり視聴して概要を掴みました。 山田五郎氏と学芸員の小林さんに感謝。ハート5ハート3ハート2

ウフィツィ美術館 (Galleria degli Uffizi)
イタリアのフィレンツェにあるイタリアルネサンス絵画で有名な美術館。
メディチ家歴代の美術コレクションを収蔵する美術館であり、イタリアルネサンス絵画の宝庫である。展示物は2,500点にのぼり、古代ギリシア、古代ローマ時代の彫刻から、ボッティチェッリ、レオナルド、ミケランジェロ、ラファエロらイタリアルネサンスの巨匠の絵画を中心に、それ以前のゴシック時代、以後のバロック、ロココなどの絵画が系統的に展示されている。 (Wikipediaより引用しました)

ウフィツィ(Uffizi)はオフィスという意味がある。役所として建てられた建造が後に美術館となった。
建物の設計はジョルジョ・ヴァザーリ(1511-1574)、当美術展にも作品が展示されていた。

<無原罪の御宿りの寓意(1542または1544)> ジョルジョ・ヴァザーリ




<展覧会の見どころ>
1.フィレンツェを代表する、ウフィツィ美術館、アカデミア美術館、パラティーナ美術館、捨て子養育院美術館の作品が80点展示。
2.ボッティチェリの9作品を含む。
3.レオナルド・ダ・ヴィンチ以降の芸術、16世紀の「マニエラ・モデルナ(新時代様式)」を牽引した画家たちの作品についても多くの作品が展示されている。

<展覧会の構成>
第一章 大工房時代のフィレンツェ

(初期ルネサンス)
15世紀後半の大工房時代に活躍した”親方”や工房画家たちの作品。 テンペラ画の大作が多く、艶やかな色彩が目を奪う。
ドメニコ・ギルランダイオ(ミケランジェロが師事)、
フィリッポ・ピッピ(ボッティチェリが師事)、
ベルジーノ(ラファエロが師事)


第二章 激動のフィレンツェ、美術の黄金期の到来
(盛期ルネサンス)
15世紀末から16世紀初頭に掛けての作品。 芸術に対して理解の深いメディチ家当主ロレンツォ・イル・マニフィコの時代でもある。
テンペラ画から油彩画に移行しつつあるが、フレスコ画も展示されていて目を引いた。
サンドロ・ボッティチェリ、フラ・バルトロメオ

第三章 「マニエラ・モデルナ(新時代様式)」の誕生

(盛期ルネサンスとバロックの合間)
ルネサンス時代の伸びやかさがなくなり、技工を凝らした歪んだ印象の作品が多い。 バロック時代への過渡期で、のちのエル・グレコ、ルーベンス、レンブラントへ繋がる手法が使われている。
アンドレア・デル・サルト、ロッソ・フィオレンティーノ

第四章 フィレンツェ美術とメディチ家
メディチ家の宮廷画家たちの作品。 メディチ家の当主たちの紹介を兼ねている。
ブロンツィーノ、ジョルジョ・ヴァザーリ

第一章から
<聖ヤコブス、聖ステファヌス、聖ペテロ(1492-1494)>ドメニコ・ギルランダイオ

号数も大きく、ルネサンス(写実的、遠近法を使っている、陰影がある)の始まりを感じさせる大作だった。
テンペラ画の鮮やかな色彩が印象に残った。 洗練されている。



<受胎告知のマリア、大修道院長聖アントニウス(1450-1455頃)>フィリッポ・リッピ
<大天使ガブリエル、洗礼者ヨハネ(1450-1455頃)>フィリッポ・リッピ

祭壇画の一部。 上段、下段のそれぞれ左右で一対となっている。
これだと分かりにくいが、女性の表情に惹きつけられる。 女性表現に長けた画家という評判はよくわかった。



<聖母子と二人の聖人(1490-1500頃)>ベルジーノ

口元がみんな同じ。 モティーフを大事にした画家だというから琳派みたいなものかしら。
モティーフは安心感のある美、だと思います。



<聖母子と天使(1465頃)>サンドロ・ボッティチェリ

初期の作品。 全体に硬い表情でこなれていない印象だが、右端の天使の表情に惹かれる。



第二章から
<パラスとケンタウロス(1480-1485頃)>サンドロ・ボッティチェリ

「春」「ヴィーナスの誕生」と共にメディチ家のひとつの部屋に飾られていたという。
ケンタウロスの首が変に曲がっている、ヴィーナスの足が太すぎるだろうとか、突っ込みどころ満載なのに名品の誉れ高い画。



<聖母子と洗礼者ヨハネ(1505頃)>サンドロ・ボッティチェリ

苦しそうな悲しそうな表情から、十字架降架を連想してしまう。 私ですらそう感じた。



第四章から
<公共の幸福の寓意(1567-1568頃)>ブロンツィーノ

マニエラ・モデルナ、バロックへの過渡期の作品。
画は明るいけれど不自然さを感じる。 私はどこが良いのかわからなかったが、その時代には価値があった。
価値観は変遷していくんですね。