パリにある2つのオペラ劇場の一つ、オペラ・ガルニエ。オペラ自体には興味がなくても、劇場の見学に訪れる方も多い、観光スポットにもなっています。 古い作りの劇場なので、もっぱらバレエや小規模なオペラに使用され、大規模なオペラは、新しい方の劇場、オペラ・バスティーユで上演されています。以前フランスに住んでいたときには、シーズンオフ以外は、ほぼ毎月オペラ・バスティーユに通っていました。
さあ、今季も2023秋〜のオペラシーズン開幕!という事で、遅い夏休みをとって、パリで観劇を楽しみました。オペラ・ガルニエ→翌日にオペラ・バスティーユという2連続。今回はオペラ・ガルニエのレポートです。
オリンピックを前に、至る所で工事中のパリ市内ですが、オペラ・ガルニエもその一つ。外側はこんなふうに覆われてしまって元の建物がまったく見えない状態ですが、カバーのデザインも素敵です。遠くから見ると、巨大な絵画のようです。
一方、内部はいつもの美しい状態のまま。
今回は、ドニゼッティのDon Pasqualeを観劇。バリトン・テノール、ソプラノの声の饗宴を満喫しました。
オペラ・ガルニエとオペラ・バスティーユを比べて思う事・・・。それは、雰囲気は最高のオペラ・ガルニエ、快適さではバスティーユにだいぶ劣るという事。古いので当たり前ですね。
たとえば、
・席の番号が列番号やドアの番号に紐づいていないので、席番号を見ただけでは場所がさっぱり分からない。
・ブロックとブロックの間の通路にある補助席まで埋まると、通路が完全に塞がれてしまうので、どんなに真ん中の席でも、左から右の端からしか入れない。
・席が折り畳み式でないので、内側の席の人が遅く到着してしまうと、着席するのが異常に大変。列の間隔も狭い上に椅子が折り畳み出来ないので、何十人もの人を乗り越えて進むような感覚。
・観光客も多く、沢山の荷物を抱えた人もいてさらに混雑。
という感じです。
でも、この窮屈な感じも含めて、歴史ある劇場での観劇は臨場感があっておすすめです。