今日は去年の過去ログです^^



今日は大阪医科大で定期的に行われているおおさか東洋医学研究会に出席してきました。


今回は免疫学で有名な新潟大学医学部 教授の安保徹先生が講演されるということで


前回よりも人が多く満席でした。主な聴講生は医師、医学部学生、


看護師、薬剤師、鍼灸師、鍼灸学生などです。



東洋医学に力を入れてきている大学病院は全国で増えてきていますが、


関西では大阪大学医学部、神戸大学医学部、近畿大学医学部、大阪医科大学医学部などがあり


大阪医科大付属病院も東洋医学を取り入れてる病院のひとつです。




今回の安保先生の話は


「免疫と漢方」


というテーマで自律神経の働きが乱れると体にどういったことが起こるか


どのような病気になりやすいかという話でした。



免疫系と自律神経のつながりは、その生物をいかに効率的に防御するかという

目的のために生まれたものです。

しかし、個体の自律神経レベルが一方に偏ると生体は破壊されることになります。

人は強いストレスを受けると、交感神経が緊張して顆粒球が増多し、

組織破壊の病気(胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、痔、癌、自己免疫疾患)などを引き起こします。

また、寒さや目の疲れといったものも交感神経緊張をひきおこし、血管収縮、

低体温、高血糖をひきおこし、さまざまな病気の原因になります。


また、運動不足、肥満、過保護、身体能力低下、精神力低下、おだやかな生活をしている人は

副交感神経緊張がおこり、リンパ球が増多し、アレルギーの病気(アトピー性皮膚炎、

気管支ぜんそく、花粉症など)が起こります。また副交感神経が優位になると、姿勢の悪さ、

疲れやすい、やる気が起こらないなどの症状も伴います。

副交感神経の過度な緊張は低体温症をおこし、低体温は血流障害を招きます。

腎臓は血液が多く流れる部分ですから、腎疾患も起きやすくなります。

交感神経優位の場合、体温は上昇しますが、それが限界を超えると、

一気に低体温になるようです。

そして、副交感神経優位でもそれが過度状態が続いていると小さなストレスが

きっかけで、交感神経緊張状態が起こるようです。


病気の多くは交感神経側に偏っていることが多いので、


治療では副交感神経優位にする必要があります。


漢方薬は苦い味などを利用して副交感神経反射を誘発する力があります。


ストレスになるのは、心の悩み、働きすぎ、解熱鎮痛剤の長期使用などです。


以上のような話が前半で後半は病気が起こるメカニズムを

解糖系、ミトコンドリア系、低体温、高体温、インシュリン、アドレナリン、

ノルアドレナリン、炎症、顆粒球、単球、マクロファージ、などをキーワードに

話をされていました。

たとえば、癌発生のメカニズムを簡単に説明すると、持続するストレスが

ミトコンドリアの動きを抑制し、ミトコンドリアの持ち込んだ分裂抑制能を

解除し、発ガンが起こるなどです。



詳しく知りたい方は書店で安保先生の本を読んでみてください。

免疫革命

がん、自然治癒力のバカ力 ―自律神経免疫療法の真実


他にも多数本をだされていますので、読みやすそうな本をみつけてみてください☆