As Time Goes By とは「時の過行くままに」。

沢田研二がテレビドラマ「悪魔のようなあいつ」の挿入歌として歌ったのだとか。

 

BARが好きです。

オーセンティックでも町の小さなバーでもどちらも好きです。

その一夜一夜に物語ができるから。

 

銀座にあるオーセンティックバーへ3年ぶりに行ってみたら、お気に入りのバーテンダーさんが退職していた。

友人の経営する横須賀のバーに移ったのだとか。

 

そうなんだよね。

時は移り行くもの。

バーテンダーさんとかバーとか、いつまでもそのままではないのよ。

飲食店、特にバーは油断しているとあっという間にお店だったりメンバーだった李が変わったりするのよ。

お気に入りのバーテンダーさんは日本バーテンダーコンクールで1位を獲った人。

シェイカーをふるう姿がいままで見た中で一番美しい人。

姿勢が全然ぶれないの。

彼がいつか都内(できれば神田か田町)で自分の店を持ったら通うのだけれど、もう連絡のつけようがないので、それは宇宙の片隅で過ぎ去ってしまった彗星を探すようなもの。

 

彼がいなくなったからと席を立つわけにもいかなかったので注文したのは

 

ロングアイランドアイスティー

 

そして

 

マティーニ・オン・ザ・ロック

 

マティーニに使うジンを指定しなかったら、妙にアルコール臭が目立ったカクテルになった。

そこは私の失敗か。

 

寂しいなあ。

飲みながらついついバーテンダーさんのカクテルを恋しく思い出してしまう。

時の過行くままにボヤボヤしていてはいけないということかしらね……。