以前に図書館から借りた写真図鑑「秘密の地下室」ですが、「地下室」といいつつ溶岩湖とか噴火口が掲載されているのはちょっと……。
ネタとして無理矢理感が否めない。
パリにはカタフィルという地下愛好家たちがいて、地下の採石場後に入り込み、そこをアート表現の場として活用しているのだとか。
が、しかし! 描いているのが北斎の富岳三十六景のマネした風呂屋のペンキ絵というのがイラッとくる。
せっかくの貴重な歴史的文化遺産に落書きしやがって。ニャロウ
地下ではないけれど、メキシコ、カンクンの「海底美術館」(400ほどの彫刻が海底に固定されている。一人のアーティストの製作によるもの)は衝撃だったな。
一部公開。
静謐すら美術の一部。
ジェイソン・デカイレス・テイラーというアーティストの「静かなる進化」だそうです。
実際に観たら、きっと影響を受ける人生体験になりそう。
まあ、一番の衝撃はパレスチナ、ガザ地区の秘密の地下通路だけどね
隣接するエジプトへの密輸ルートだそうな。
1982年、ラファという地域がガザ地区側とエジプト側に地図上で分断されたのをきっかけにこの地下トンネルがつくられたのだという。
しかも、これはガザ地区の生命線。
家畜や自動車もこの密輸ルートを通っているのだとか。
さすがに「これ、公開していいのか!?」と冷や汗ものだったわ。
とはいえ、トンネルは何百とあるそうで、もうイスラエル政府も取り締まりきれないから黙殺しているのかもしれない。
摘発してもイタチごっこになってるみたいで。
まだまだ私の知らない世界が世の中にはあるのだなあと、当たり前ではあっても、あらためて実感するのでした。
人間、好奇心の炎を燃やし続けてなんぼです。
でも、ニーチェの格言を忘れてはいけません。
こちらが深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ(by ニーチェ)
(今回、私がのぞいたのは深淵ではなくて地下世界なんだけどね(^_^;)