いまさら読んでみた。流行ったやつね。
じつは期待はしていなかったのですが、自分はともかく、困っている人には何か言ってあげられるヒントがあるかも、と思った。
タイトルになっている「パフェとか食ってるよ」は全然刺さらなかった。
「アンタを傷つけたバカは、アンタが苦しんでる最中にそれを忘れていまはヘラヘラしてるよ。もう関わらないほうがいいよ」
という意味なんだけど、私には納得がいかない。
だから刺さらない。
「SNSのモヤモヤ」「人間関係のモヤモヤ」「職場のモヤモヤ」あたりは使えそう。
「自分のモヤモヤ」は多くの人が経験済みで解決済みな方法。
これを体験したことがない人は良い意味、悪い意味も含め、幸せにやってこれたんだと思う。
著者の本業はイラストレーターで、心理カウンセラーではない。
ごく普通の優しい人。
だから、ズバンと解決するような回答ではない。
全体的にぬるいけれど、優しい人のアドバイスだと思ってきくと、うなずける。
たとえば、「SNSのモヤモヤ」にあった「人の幸せや成功に嫉妬してしまう」。
こういう人、いるよね。
それに対して、こういう回答がされていた。
「SNSで見る部分って氷山の一角で、一番キレイな部分だけってことが多いです。
映画でいればハイライト部分です。
(中略)そこに写っていないだけで(中略)そこに至るまでの過程を知ったら、絶対に代わりたくないと思うかもしれません」
ああ、そうか、こういう言い方があるのか。
言われてみればそうだよね。いい写真使うもんねと。
読みづらいと思いますが、参考までに。
友人に教えてあげたいわ……。
それで、たまに思うのが、自己啓発本によく出てくる
「嫌なことは無理してしなくていいんだよ」
「自分の為になる言葉だけ聞けばいいよ」
などの赦しの回答。
これは諸刃の剣なのでは?
どんな人でも本を読む権利はあるわけで、
努力が嫌いな人、いじめる側の人間も赦しの言葉を読める。
すると、自分の非を認める前に、自分を正当化する勘違いをしてもおかしくないよね。
自己啓発本って努力家やまじめで心優しい人が読むと思っていたけれど、
性格が悪くて、嘘つきだったり嫌われ者だったりする人が読んでいる場合もある。
そんな人が「あなたはいまのままでいいんだよ」なんての読んだ日には、もう……。
メンヘラるまで心を痛めた人、いじめられて苦しんでいる人に赦しは最適だと思うけれど、
ダメ人間の免罪符になっては本末転倒。
そして、私が
「嫌だからやりたくない~、じゃなくて仕事だから働け(怒)」
「勤務態度が悪いって注意してくれてるんだから、全部聞け(怒)」
でブチ切れるはめになる。
と憤ったものの、いじわる人間は自己啓発本を読んだところで理解が浅い。
自分は嫌がらせをしている側だから読んでいるうちに腑に落ちなくなるのだ。
いいことが書いてあっても実践しないのがダメ人間。
つまり、身につかない。すぐに忘れる。
だから、パフェでも食べて放っとこう、とも思ったのでした。
そういや、性格が悪すぎて友人をやめてしまった人たちは自己啓発本を
「こんなもの読んだら負け」
「常に正しい私には必要ない」
とか思うような人たちだったなあ。
どうしてるんだろ。
たぶん今頃パフェとか食ってるんだろうか。