たったいまマリオ・バルガス=リョサの「楽園への道」を読了した。

599ページはいやはや長かった。

それだけでなく、読後感にも重量感があって、感動と興奮がしばらく鎮められなかった。

興奮が冷めやらず、ワイン1杯飲んで落ち着きたい衝動に駆られる。

物色すると、特別に安く仕入れていただいたメーカーズマークがあったので、

ロックでひと口ふた口飲んで、ようやく落ち着いたところ。

すばらしい読書体験ができた。

 

画家ポール・ゴーギャンと、その祖母にして革命家フローラ・トリスタンを対比させた物語。

潔癖で意気軒昂なフローラに対して、ただれた退廃的なゴーギャン。

胸をすくような冒険譚の続く祖母のパートに対して、孫はただただ破滅へ向かっていくにも関わらず退廃の魅力がある。

私はゴーギャンのパートの方が好きだった。

 

この本を読めて良かった。

そして、自分が作家であっても、とてもリョサのようなまねできないと思った。

さすがノーベル文学賞作家!

ちなみに、ミラン・クンデラの「存在の耐えられない軽さ」を読んで、私が東大出て作家になっても逆立ちしたってクンデラとは同じ作品は書けないと思ったもんだ。

さらにちなみに、ミラン・クンデラをなぜかたったいまのいままで女性だと思っていたら、男性だった。

ビックな誤解。

 

代わりにこの写真でも添えよう。

こちらはロックではなく、ソーダで割った。

 

まだ頭の中がしびれた状態。

また本とのいい出遇いをしたいものです。