急遽、予定がなくなった週末。

それっ、とばかりに午後から予約していた美容院で髪をセットして、

タピオカミルクティーのお店によって、

(ウチの商店街や駅前にはなんと合計4店もタピオカミルクティーの店があるのです。私が行く店は本場のやつなので、店内が天然ガス臭い。でもおいしい)

図書館に行って夏目漱石を借り、

帰り道にビール醸造所を兼ねたパブでテイクアウトして、夕暮れの街並みを走る電車を眺めながらお散歩ビール。

 

ちょっと赤い、ピリッと辛いスパイスの効いたビールです。

一口一気に飲んじゃったので、泡がない(笑)

 

私のド定番にしてアンパイな休日の過ごし方。

 

今回借りたのは夏目漱石の「こころ」。

日本を代表する古典文学の一つ。

 

なんで借りたかってーと、オリラジ中田敦彦の「Youtube大学」の文学編で、とりあげてた夏目漱石の「こころ」と太宰治の「人間失格」が面白かったと教えてもらったから。

ネタバレする前に本を読んでから動画を見ようと思ったのが理由のひとつ。

そして、それをきっかけに思ったのが、

「そーだよなあ。日本人として日本に生まれて、日本で教育を受けながら、日本を代表する小説を読んでいないってのも考えものだなあ」

という反省。

日本文学なら骨太で多才な坂口安吾と、イカレたドMの谷崎潤一郎が好きだけれど、

夏目漱石や太宰治は丸一冊を読んだことがない。

なもんで、好きも嫌いも判断がつかない。

 

中高生の夏休みの課題図書でも借りる気分になって、まずは「こころ」を借りてみた。

わざわざ借りなくても青空文庫でダウンロードすればいい話だけど、

私のスマホは小さいので、マンガはともかく、小説は読みづらいんだわ。

 

「こころ」は国語の教科書にも載るくらいメジャー級だからある程度あらすじは知っている。

そして「どうせ辛気臭いダル~い感じの小説なんでしょ」と期待値マイナスからスタートしていた。

 

そのせいか、予想を超えて面白く読めている。

加えて、大正時代当時の新聞小説だったとかで、その体で読んでみるとこれまた味わい深い。

全体がミステリアスな構成になっている。

そして、小説の冒頭にも書かれているとおり主人公の慕う「先生」はのちに自殺をするのだけれど、

それがわかっているせいなのか、終始、静かで薄墨色をした死臭が漂っている。

もともと、漱石は「こころ 先生の遺書」というタイトルをつけていたというくらいだ。

暗い。でも、陰惨な気持ちにはならない。不思議と不快感もない。

そして、文章が洒脱。

漱石はロンドンに留学する前は漢文を勉強していただけあって、漢字の使い方がまあうまいこと。

秋刀魚という漢字を作った人なだけあるなあと妙に感心した。

 

漱石ファンになるほど傾倒はしていないけれど、この面白さが最後まで続いてほしいと願ってやまないまだ序章。

高校生の頃に読んでもここまで感銘は受けなかったと思う。

むしろ、自分のしたことにいつまでも悩んでいる「先生」を「バカじゃないの」とドライに切り捨てていただろう。

悩み苦しむ登場人物の心の襞に寄り添えるようになれたのは、自分が大人になったからだろうか。

そう思うと、大人になるのも悪くないのかなとも思う。

 

あっちゃんのYoutube大学もだけど、動画は「名著de100分」の「こころ」も狙っているのだ(笑)

こちらは動画がなければ、ムック(?)が出ているから、そっちでもいけそう。

「人間失格」はピース又吉てんてーがYouTube大学に登場するらしいので、そちらも楽しみ(^^)♪