困ったことに疲れが抜けない。
眠気はないのに頭がぼんやりする……。
さて、某日、まだ有給というものが使えた頃、
(いまは人手不足で有給が取れなくなってしまったのです)
平日に行くべきところへ行ってみた。
といっても、ただの娯楽です。
「ただでさえ休日が忙しいんだから、保険の見直しとか行きゃいいのにさ」
という声も聞こえそうですが、それはまた今度ね(えー?!)
所詮、人生あだ花。
やってきました、ここは上野。
キュートなパンダちゃんと戦後闇市の残香漂う混沌の下町。
東京都美術館へ行くのが主たる目的です。
美術館て人気企画は休日に激混みするからね。
平日に行くのが理想的。
まずは腹ごしらえのランチ。
老舗洋食屋「黒船亭」です。
写真は名物料理のハーフサイズです。
ハヤシライスとカニコロッケ。
魚介の寄せ鍋ハーフサイズ。
これ、美味しいっ!
これぞ昭和61年からの伝統の味、老舗の実力!
スタンダードないいとこの洋食の良さが全面押しです。
ランチで2,650円とは贅沢ですが、いやあ、美味しかった!
平日でも並ぶ人気の理由がわかるわ。
おなかいっぱいで満足。
さあ、美術館へ行こう。
黒船亭から上野公園は近いのです。
公園を経由して一路美術館へ。
いやあ、いい天気だねえ。
新緑の森林浴っぽいものができちゃう。
パンダの香香(シャンシャン)がいる上野動物園の入口を横目に、てくてく美術館をめざします。
私が絵を描く人だったら、動物園にスケッチに通う楽しみもあったんだろうか。
そんなふうに考える絵心ない芸人。
塗り絵とかだったらまだいけそうな気もする……。
いや、私の代わりにこの人が活躍してくれているから、まあ、いいか。
その人はグスタフ・クリムト。
ついに来たぜ、行ってみたかったクリムト展!
燦々たるエロスの香気か、暗澹たる死臭を放つ名画とご対面だわ。
絵画集でみてきた絵が目の前にある感動はちょっと筆舌尽しがたい。
当然ですが、スペシャルサポーター稲垣吾郎ちゃんの解説入り音声ガイドを借りましたわよ。
かなり思い入れがあるみたいで、舞台「No.9-不滅の旋律-」でベートーヴェンを演じるにあたり、訪れたウィーンでクリムトを観た感動も交えて語ってくれました。
「美術館で僕を見かけても、そっとしておいてくだい」
ですって(^m^)
プライベートで観に行くのかな?
館内では「ユディトⅠ」の官能美にうっとりし、「女の三世代」に死神の影を見ておびえ、
クリムトは本っっっっ当に女体を愛した画家なのだなあと、絵画から受ける不思議な感覚を学びました。
これを「感性」というのだろうか。
そして、レプリカとはいえ、原寸大の「ベートーヴェン・フリーズ」を見られたのは僥倖だった。
これって壁画だったのね。
ベードーヴェンをたたえるためにつくられた作品だそう。
いままでバラバラに部分的にしか見ていなかったから気付かなかったけれど、ちゃんとストーリーがあったのね。
いい体験をさせてもらた。
展示物が多くて、なんだかんだで3時間くらいはいたかもしれない。
なにせ日本では過去最多となる油彩画25点以上をだったからね。
ショップのお土産。
どら焼きは駅構内で買ったおやつ(笑)
右上のどら焼きの下はクリムトのプリントされたハンドタオル。
右下は「ユディトⅠ」のポストカード。
左下はクリムト展のちらし。
左上のふたつは「ユディトⅠ」と「ベートーヴェン・フリーズ」の一部のマグネット。ウチの冷蔵庫で活躍中。
ニャンコを抱っこしているクリムト。
ネコ好きだったんですって。
このワンピース風の洋服もトレードマーク。
下はヌードだったとか。自由に生きてるなあ。
写真で見ると、ハンチング帽かぶって耳に赤ペン挿せば、府中競馬場にいそうなおっさんなんだけど、じつはモテモテだったそうです。
お金持ちだったのかしらね?(下世話な…)
もともと宮廷画家だったし、アトリエにはモデルをたくさん囲ってたくらいだから。
独身で子供14人いたっていうし。
扶養どうしてたんだろ。
ちなみに、クリムトの絵画は圧倒的に女性ファンが多いんですって。
そりゃ作者がモテるのもうなずける?!
いやはや、ランチ含めていい刻を過ごさせていただきました。
姫、すっかりご満悦
おまけ
帰りに寄った美術館近くのカフェテリアで食べたパンダちゃんアイス。
上野ならではだよね