「人に迷惑をかけてでもやりたいことをやるのがロックン・ローラー」だと、
終生、ロックン・ロールと別の何かとの意味を履き違えて生きてきた内田裕也氏死去。享年79歳。
(離婚してなかったけど)自称妻の樹木希林逝去から半年後に彼岸へと旅立ったのは偶然か必然かわからない。
ただ、「愛する妻の後を追うように」は、とってつけたようなテレビの作りすぎた美辞麗句だろう。
つくづく、日本人は著名人が亡くなると聖人にまつりあげるのが大好きだ。
DV野郎でストーカー行為男だってのに、それすら丸々武勇伝扱いに仕立て上げて見せる。
こうして美談に仕立て上げたほうが視聴者受けが良いのだろうけれど、
「死人に口なし」を地で行くキャッチコピーにしか見えなくてうすら寒い思いがしてしまう。
「最愛の」よりどっちかといえば「公私ともに世話になった妻」だと思う。
示談金だの生活費だの出してただろうし。
とはいえ、夫婦愛――大人の男女の間柄は他人が推し量れるものではない。
なんて、人んちの垣根を覗いて男女関係を考えて唸ってみたりする。
これはフランソワーズ・サガンの「ブラームスはお好き」を読み始めた影響かしら。
昔、サガンは大人の小説だよなあ、私には早いよなあと「僕の美しい人だから」を読んで思ったことがある。
でも、さすがにいい歳になって、いまさら「サガンは大人の小説」と後回しにしている場合でもなくなってきた。
そんなんで、こっそりと読んでいる。
うん、やっぱり大人の小説だ(爆)
冒頭から独居女性のやりきれない孤独が描かれている。
私も最終的にはこうなっちゃうんだろうなあといまから老後の覚悟を決めるのでした。
読書の影響力って大きいわ(笑)
若かりしフランソワーズ・サガン
美人ではないけれど、イイ男にモテるタイプ。
でも、誰ともうまくいかなさそうな面倒臭さも持ち合わせているやっかいな一面のある顔。