「翔んで埼玉」に続いて、同日こちらも観た。
「アクアマン」
またもやマーベルコミック作品の映画化。
最近のハリウッドではマーベルコミックの映画ばかりが制作されるのを、いかがなものなのかと思っていた。
でも、日本もマンガ原作がドラマだ映画だと幅を利かせているから人んちのことは言えない。
こちらは久し振りに見たコテコテの「強いアメリカ」な映画。
かつてのハリウッドのヒーローものといえば
ヒーロー登場
→活躍
→挫折
→克服してスーパーヒーローになる
のセオリーがあって、とにかく驚くほどヒーローが超人的に強い強い。
人間離れした無敵さはすでにファンタスティックですらあった。
ところが、9.11以来、ハリウッドのヒーロー映画は変化した。
ヒーロー登場
→と同時に心を傷つけられ、強烈なトラウマを抱えるか、最初から強烈なトラウマを持っている。
→なもんで負けると卑屈になる。かなりへこむ。戦いの意味すら疑う。
→でも、どうにかこうにかして己を奮い立たせて再戦し、最後は勝つ。でも、トラウマは克服できず、傷だらけのまま走り続ける。
悪いけどそんなに強くない。強靭さは人間の域を超えず。
とまあ、そんなことが書かれていたのを昔なにかで読んだ。
さて、この「アクアマン」。
いくらアメコミヒーローとはいえ、もー気持ちいいくらい強いのなんのったらない。
ナイフも刺さらず、爆破されても脳震とう程度。
高速で動けて、めっぽう頑丈で、唖然を通り越して笑ってしまうほどの怪力。
そんなヒーローが海底を舞台に、SF映画顔負けの空中戦ならぬ海中戦を繰り広げるのだから、
観ていてすがすがしい気持ちになる。
そういうヒーローアクション映画。
ほとんどバトルシーンばっかりだった。
やっぱり「アメリカ・ファースト」のトランプが大統領になったのが関係してんのかなー?
9.11後のハリウッドヒーローものの毛色が見え隠れするとはいえ、
昔の「強いアメリカ」を想起させる主人公や作り方だったもんなあ。
ハリウッドは政治と密接に結びついているのは有名な話とはいえ、まさか……?
こちらはこちらで、娯楽大作として愉しめたのでした
しかし、映画を見るといろいろなことを考えさせられるものです(笑)