東京は虎ノ門に「この店を知らないと虎ノ門モグリ」と言われた飲食店が2軒あります。

ひとつがパスタ専門店「ハングリー・タイガー」、もうひとつがラーメン屋「ビックラーメン」。

ふたつの店は隣接しています。

 

昼時に久し振りにその界隈を歩いたら

「ハングリー・タイガー」がなくなって別の店になっていたガーンガーンガーン

 

と、虎ノ門の名跡消失?!ガーーン…

 

落石を頭に食らったようなショックを受けたものの、

あの店が簡単になくなるもんかと思いなおして検索したら、

以前あったお店の近所に2012年にリニューアルオープンしてた。

 

いやあ、肝を冷やしたわ汗

伊達に1967年創業の名折れはしてない?!

ちなみに、「ビックラーメン」は寂れた感じでまだ残っていた。

よかったよかった汗

 

てなわけで、さっそく入店。

以前の店内は暗くて狭くて雑然としていたけれど、

いまは明るくて広くて虎ノ門のおっさんたちだけじゃなくて親子連れが入れるほどいい雰囲気に変わっていた。

 

ここの名物はパスタではなく、フロアを仕切ってたすっごく怖くて口の悪いオバちゃん

ハングリー・タイガーといえば怖いオバちゃんを知っているか否かで虎ノ門通の度合いが測れるらしい(のか?)。

 

店内に入って見回すと女性スタッフが一人もいない。

そこで店員さんに思いきって尋ねてみた。

 

「すみません、以前にこちらで働いていた、その、有名な女性はもういらっしゃらないんですか」

 

店員さん

「有名…?」

 

「えっと、そのぉ…、怖いオバちゃん…」

 

店員さん

「ああ! いまは辞めていますが元気にしていらっしゃいますよ」

 

「えー、そうなんですか、寂しいなあ」

 

怖いオバちゃんで通じちゃったよ(笑)

まあ、健在でいらっしゃるなら良かったわ。

別に親しい間柄でも何でもないけれど。

 

そしてランチにいただきましたのは

 

ダニエル

 

安定の味、太麺カルボナーラ「ダニエル」。

なぜダニエルと名付けられたかは知らない。

 

普通によくある昭和のカルボナーラ味。

何より、私には懐かしい青春の味がいたしましたわ。

世の中に美味しいカルボナーラはたくさんあるけれど、

「思い出の味」は味の良し悪しにかかわらず、胸に込み上げてくる特別な味がするもの。

ごちそうさまでしたお願い

 

オバちゃんはいなかったけれど、いまもダニエルのあるハングリー・タイガーは

私ががむしゃらだったひよっこ時代を思い出させてくれる、

せつなくもほろ苦いスパイスのかかったスパゲティのお店なのでした。

(そう。パスタではなく、あくまでスパゲティ!)