成田国際空港株式会社が出している「グリーンポートレポート」なる会報誌的なものがある。
この巻末エッセイに30代中盤くらいのねーちゃんが着物きて
パッチリメイクの顔写真つきで寄稿していた。
なんでも、歌人でエッセイストなんだそうな。
ぬるそうな職業だなあ。
外見がチャラくても中身がしっかりしてれば文句はつけない。
けど、このねーちゃんに至っては…。
本文から要約すると
世界70カ国以上を訪れている
(ここまでは純粋に、「おお、すげえ」と賞賛した)
最近、台湾に行った。いつもは女性2~3人で、エステ、マッサージ、美食三昧なのだが
(うん??? こんなん日本でもできるじゃろ?)
今回は男性2名同行。そのせいでいままで一度も行ったことのない夜市へ行く
(た、台湾に行っておきながらお国名物の夜市に行ったことが
ない?! こいつの旅行って一体…)
そこで「臭臭豆腐」に遭遇。
こんな悪臭をかがせる羽目に遭わせた男性陣に、読み方がわからないため「くさくさどうふ」とののしった
(私も読み方は知らないけれど、「臭豆腐」は台湾では超有名。
ちなみに、台北に遊びに行って「臭豆腐」の店の付近を通り過ぎようとしたら、「ここは危険だから急いで通って」と台湾在住の友人に促された。
そういう、道を歩いてたら遭遇するものに今まで出会わなかったんだから、こいつの「世界70カ国」も期待できない)
「くさくさどうふ」でひどい目に合わせた男性陣が九份(キューフン)へ行くプランを立てる。
いぶかしんだものの、行ったら風景に身動きできなくはるほど感動した。
そこで買ったお茶を家で飲んでまったり
(このエッセイはここで終わり。歌人のくせして台湾行っといて九份のような情緒あふれるに場所を訪れたことがないのに愕然。何やってたんだ)
まったく、「歌人」が聞いてあきれるぜ。
私も、これがOLや学生、ただのエッセイストだったら文句は言わない。
「エッセイスト」はつける肩書ないときに使える便利な名称でもあるから、最初から内容に期待していない。
かわりに、「エッセイスト」が書くもので面白い文章に当たったら本気で儲けものだ。
歌人のように情感を求められる職業につく人が海外行って
エステにグルメにショッピン・グ~♪ ばっかりじゃねえ…。
きっと、こいつ、OLとかコンサルやってて、稼ぎのメインは会社からの給与なんて人種なんだろうなあ。
いや、それを悪いとは言っていない。
むしろ、そうでもしないと食べていけない時代なんだから、私はエッセイストにその生き方を推奨する。
ただ、こいつの場合、「エッセイ書いて食ってます」という気迫を感じないんだよね。
なんつーか、片手間感?
だから、メインの職業は別にあると思わせちゃう隙があるんだなあ。
読んでる側に、足元見られる文章書いてるっていうやつね。
「エッセイ」だけだと売れないから「歌人」で色づけしたか。
そうか。だったら納得。
次回からは「歌人」も最初から期待してはいけないと学習した。
――と、ここまで書いててなんだが、
「私のやってることって弱い者いじめだよな」
と思って
今後、ゴミエッセイの悪口は言わないと誓った。
(-人-)スマヌ