かささぎの 渡せる橋に おく霜の
白きを見れば 夜ぞふけにける
「かささぎが渡したとされる天の川の橋に霜が降りたように白く光っている。
宮中に降りた霜の白さを眺めるうちにそんなことを思い夜も更けてしまった。」
6番 中納言家持(大伴家持)
大伴家持は万葉集の歌人としては後期で平安時代的新傾向を示しているそうです。
(どんな傾向かは今後調べます)
過渡期にあったため時代の変遷を歌う歌が多いとのこと。
父は太宰府で有力歌人を集めた文化的サロンを開いていましたが、
その後大伴家は衰退。
家持はそんな政争に巻き込まれてしまったようです。
歌に出てくるかささぎは胴が白く青みを帯びたつややかな黒い尾羽を持ちます。
歌の文面だけ見ると
「かささぎが渡した橋(天の川)に霜が降りて白くなった様を眺めているうちに夜は更けてしまった」
ということですが、
今回の虎の巻では「宮中に降りた霜」から連想したというような話になっています。
わたしゃ難しいことはよく分からないのでそれはおいておくとして、
この時代に七夕物語の舞台である天の川に言及されているのが興味深いです。
千年前にはすでに七夕の話が成立していたとなると、
七夕祭りで有名な平塚市に住む人間としては感慨深いものがあります。
基本的に人混みが嫌いなので七夕祭りの期間中は早朝に全ての用事を済ませて、
昼間は家に引きこもるのを常としておりますが、
遠い昔より伝承されるロマンティックなラブストーリーに思いを馳せつつ、
テキーラをショットグラスで大量に飲んで酔いつぶれている若者でも眺めているうちに、
夜も更けてしまうのも悪くないのかもしれません。
