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メリーは、かつて健康オタクだった。
食べる野菜は有機野菜。
魚は養殖のものや外国産は買わない。
肉もなるべく安全なものを探して買っていた。
ハムやベーコンなどの加工肉も買わないし、外食や買った弁当に入っていても食べない。
タラコや漬け物を買うときには着色料が入ってないものを選ぶ。
梅干しは、手作りするか、添加物の入っていないものしか買わない。
スーパーのパンやお菓子は買わない。
カップラーメンやコンビニ弁当も買わない。
缶コーヒーやペットボトルのジュースは飲まない。
世間で体に良いと言われているものは、努めて食べるようにした。
挙げたらきりがないくらい、食べ物に気を付けていた。
毎日ウェーキングをして、定期的にスポーツジムにも行き、適度の運動をしていた。
月に数回は身体の歪みを整えるために整体に通っていた。
自分では、健康に気を配っていると思っていたし、お金もかなり使っていた。
それなのに…
病気になったよね。
つまり、食べ物や運動以外に健康を左右する大事な要素があったということだ。
それが何なのか…
私が見落としていたものが何だったのか…
病気の相談で訪れたクリニックで、医師に言われたことが印象的だった。
病気になったとき、何があった?
普通、こんな病気にならないから、と。
答えようとして涙声になったことがある。
実は…と話したら、それだよ!と言われた。
また、私の病気に寄り添ってくれた近所の整体の先生も、ストレスが身体の不調の原因だと教えてくれた。
その方は、ストレスケアの専門的な勉強をして開業した方だ。
振り返ると、私は健康について、世間で言われているようなうわべの知識や情報は知っていのだが、心と身体は繋がっていて互いに影響していること、心の健康も大切だということを見落としていた。
本当は感情がそれを教えていて薄々気付いていたのだが、その状況に何も対処せず耐えていたというか、蓋をしていたと言うべきか。
それに、私は自分の身体を自分でコントロールしているつもりでいたが、それも間違った認識だ。
実際には、心臓は勝手に動いているし、肺も勝手に空気を吸っては吐き出している。
胃腸は勝手に食べたものを消化吸収して排出してくれる。
それは自然に行われるもの。
見えない力が作用しているのは確かだ。
そして、ストレス。
目に見えないし、物理的には測れないが、最近は科学でも証明されつつあり、体に影響しているのは確かだろう。
そういうことを、メリーは見落としていた。
本当は、そんなに難しく考えなくても良かったのかもしれない。
ストレスを抱えて、我慢して、それを解消するために大金を使うより、ストレスを産むことをなるべく止めれば良いんだよね。
それは、嫌なことを全部やめて世捨て人になるというような極端な話じゃない。
執着心を手放したり、物事の捉え方を変えるという視点と言うべきか。
例えば、安心感とか、他人に良い顔がしたいというように、何かを得るために自分の大切なもの犠牲にしていないかと言うものの見方だったり、他の選択肢がないかを探す広い視野かもしれない。
また、他人の行動からの直接的なストレスより、そのときに取った自分の行動の方が、長期的なストレスには影響しているように感じる。
私の場合であれば、相手の失礼な言動に何も言わず我慢して、悶々とし、長い間繰り返し思い出しては嫌な気分になることが多々あった。
その場でやり返すか、言い返すか、それが無理なら、なるべく関わらないようにするとか、物理的や精神的に距離を取るとか、上の人や法的機関に相談するなど、本当は色々な選択肢があるはずだ。
昔読んだ童話で、言いたいことを言わない人のお腹がどんどん膨れていく話あったな。
あれ、本当は実話だったんじゃないかと思うよ。
勿論、ストレスケアをすれば直ぐに病気が治るという単純な話ではないだろう。
それでも、自分にはコントロール出来ることと出来ないことがあると自覚しつつも、身体と心の調和を目指すのは大切だと感じている。
