先日は個人的な内容だったにもかかわらず、多くのいいね、コメント、メッセージをありがとうございました。頂いた「いいね」は文字通り「いいね!」ってことではなかったと思うのですが、たくさんの応援をいただいたみたいに感じました。本当にありがとうございます。

 

今回もBTSとは無関係なんですが、個人の記録として残します。

 

実は3月末から4月頭にかけて試験があったんです。日本は国試を突破すれば、あとは専門医試験だけですが、こちらは研修一年目の間に国試の最終試験があります。アメリカ人の合格率は97%に及ぶのですが、2日がかりの試験で、1日目は7時間(45分の休憩を含む)、2日目は9時間(45分の休憩を含む)という長丁場です。日本の国試は休憩時間が確保されており、昼食もしっかり摂る時間が与えられていたように記憶しています。それに対してアメリカはとにかくスタミナを試したいんじゃないかという構成・内容。

 

正直に言って、私は誰よりも多くの試験を受けてきた自信があります。(この自信マジでいらない。。。)受験した年代順に列挙するとこんな感じです。

 

英検2級 x1

中学受験:私立3-4校

英検準1級 x1

英検1級 x2

大学受験:センター x1、私立2校、国立1校

普通自動車免許

日本観光ガイド試験 x1

行政書士試験 x1

国家公務員試験 x1(就職せず)

大学院:国立2校(進学せず)

編入試験:国立3校

日本医師国家試験 x1

米国医師国家試験 x3 (今回の試験含む。3つの試験を7年以内に全て突破することが免許取得の条件になっています)

 

これに加えてTOEICとTOEFLはそれぞれ3-4回は受けていると思います。就職のための面接は別口です。

 

いずれにしてもこれだけ試験を受けてきたら今後の試験なんてどうとでもなりそうな気がしてきますが、今回ばかりは落ちるんじゃないかと気が気でなかったんです。何せ、例の出来事が試験の1ヶ月前から2週間前にかけて起きたので、勉強していてもどこか上の空というか、完全にうつ病の診断基準を満たす状態での試験勉強でした。仕事ももちろん継続していましたが、回診中に患者さんの部屋の前で指導医にプレゼンしながら涙がポロポロ出てきて同期にティッシュを渡される始末だったので、自分でも信じられないことを仕出かしてしまうのではないかと恐れていたのです。

 

しかもアメリカ人の合格率の高さがプレッシャーとしてのしかかっていたのも事実です。IMGと呼ばれる外国医学部出身者の合格率は70%程度だったように記憶していますが、私が所属する研修プログラムは、97%以上がアメリカの医学部を卒業したアメリカ人で構成されているので、落ちたらどういう目で見られるんだろう、ということも考えていました。そして一方では、このIMGも千差万別だということに最近気づいたのですが、小国出身のIMGというのは、医学を学ぶ際の教材が、母語のものが存在しないため、医学教育を英語で受けてきているのです。日本は、医療先進国として医学教育が完全に日本語で成り立っているため、留学を目指す場合は医学英語を一から勉強することになります。このあたりが日本人の臨床留学が少ない理由の一つだとは思いますが。

 

何はともあれ、試験一週間前の模試は合格ラインギリギリの得点だったのですが、今朝、合格通知のメールが届いたんです。得点はアメリカ人の平均を上回るものでした。

 

もうお気づきかと思いますが、今日の記録はとにかく自分が自信を失った時に見返すためだけのものです。

 

試験前は心穏やかでない私も、結果が出てしまえばあとはどうでも良くなってしまうというか、どうやって乗り越えたかを記録する前にもう次の試験が迫ってくる、という人生を歩んできたので、今回はこの一件落着時の心理を記しておきたいと思ったのです。

 

この度受けた試験はアメリカ人の間でも賛否両論あって、こんなスタミナ試しは必要ないんじゃないかと言われることが多いのですが、私はこの試験を受けさせられてよかったと思っています。なぜなら単純に自信がついたからです。心が粉々で、食事も睡眠もままならなくても、9時間の試験が突破できるということは、ちょっとやそっとのことでは、提供する医療の質が下がることはなかろうと思うわけです。

 

裏を返せば、結局のところ米国の国家試験はそれを試しているのではないかとも思いました。過酷な環境下でどれだけ力が発揮できるか。発揮できない者を淘汰することで医療の質を一定に保つという目的が多少なりともあるのは間違いではないでしょう。

 

ラインで母に結果を報告したら、第一声が「長かったね」でした。本当に長かった。

 

「精神的に一番辛い時の合格だから意味があるじゃない」という指摘ももっともだと思いましたが、ここまで盛り上がった(下がった)試験準備はなかったんじゃないかと我ながら思います。神はどこまでも試練を準備しているとでもいうのか、挑戦というのは本当に疲れる作業ですが、自信を取り戻すには挑戦を続けるしかないんですよね、きっと。

 

 

勇気をくれた藤井氏の楽曲↓

 

松岡修造にも元気付けられたので、これも貼り付けておきます↓

これ、精神状態が普通の時に見ると笑っちゃうんですけど、辛い時に見ると号泣しちゃうんですよね。。。

 

 

最後までお付き合いくださってありがとうございました♡