連投失礼します。

 

前回の投稿に関連するといえば関連しなくもない投稿なんですが、ちょっと興味深いことに気づいたので、自分用のメモです。

 

もう嫌だって疲れたんだって がむしゃらに差し伸べた 僕の手を振り払う君 もう嫌だって 疲れたよなんて 本当は僕も言いたいんだ

 

Ah ほらまたチックタックと 鳴る世界で何度だってさ 君の為に用意した言葉 どれも届かない 「終わりにしたい」 だなんてさ 釣られて言葉にした時 君は初めて笑った

 

騒がしい日々に笑えなくなっていた 僕の目に映る君は綺麗だ 明けない夜に零れた涙も 君の笑顔に溶けていく

 

変わらない日々に泣いていた僕を 君は優しく終わりへと誘う 沈むように溶けてゆくように 染み付いた霧が晴れる 忘れてしまいたくて閉じ込めた日々に 差し伸べてくれた君の手を取る 涼しい風が空を泳ぐように今 吹き抜けていく 繋いだ手を離さないでよ 二人いま 夜に駆け出していく

 

この歌詞、メロディーなしでもピンと来る方もいらっしゃるんじゃないですかね。そう、YOASOBIの「夜に駆ける」です。リリースはもう4年前になるんですね。実はリリース当時、私はあまり好きではありませんでした。特にこの歌詞が。

 

死ぬことを美化している上に、この「二人で死ぬ」というストーリーが好きじゃなくて。いやいや、曽根崎心中じゃないんだからさ、って街頭で耳にするたびに、ひとりでツッコミを入れてました。

 

 

でも最近こういう「自殺を匂わせる歌」ってのが流行ってるんですかね、日本では。

 

私が非常に興味深く思うのは、洋楽ではこういうコンセプトはあんまりないんじゃないかなってことなんですよ。私が知らないだけなのかもしれませんが。(ご存じの方がいらっしゃったら教えてください!)

 

これ↓は心中系ではないけれど、やはり自殺仄めかし系じゃないですかね。

 

 

深夜東京の6畳半夢を見てた Ah 灯りの灯らない蛍光灯 明日には消えてる電脳城に 開幕戦打ち上げて いなくなんないよね ここには誰もいない ここには誰もいない Ah

 

明日世界は終わるんだって 昨日は寝れなくて Ah 小さな記憶の箱は 夜の海に浮かんでいる 僕らを描いたあの絵の中に 吸い込まれるように 終末旅行を楽しもう どうせ全部今日で終わりなんだから

 

今回の記事のタイトル曲はこちら↓。心中系です。

 

 

本当は分かっていた いけないことだったって 分かっていたのに この手をすり抜ける全部が愛に見えたの 確かめていた言葉が形になって 揺れるだけ yeah

 

弾いて 描いて きっと それだけ つまらないな 正解の読み合わせ あとちょっとで分かりかけていたのに 飲んで 吐いて 全部忘れちゃえ 水をまとった本心と鏡合わせ 見つめ 会えたら

 

Overdose 君とふたり やるせない日々 解像度の悪い夢を見たい Overdose 君とふたり 甘いハッタリ Don't stop it music, darling umm

 

後半2曲に至ってはアーティストが顔出ししていないという点も共通してますね。

 

歌詞を見ると、ただただ冷めてて病的に現実的なのかなって思ったりもするんですが、これはこれでファンタジーっぽい感じの印象を受けるんですよね、私は。

 

やはりそれぞれに死を美化しているというか。曲調も似ていますが、MVがいずれもイラストなのも、この「ファンタジー感」に拍車を駆けるのかも。

 

だいたいオーバードーズなんてね、そんな美しいもんじゃないですよ。せいぜい夜中の3時に救急搬送されて、場合によっては鼻から管をぶち込まれて胃洗浄されて、それで済めばいいけど、ひどい場合は気管挿管、透析コース。それで戻ればいいけど、多臓器不全で死にきれない場合は最悪です。甘いハッタリどころじゃない笑

 

夜空に向かって飛び降りるのもおすすめはしませんね。巻き込みも迷惑だし。

 

なんだか、どの歌もリストカットの匂いがするっていうか。本気じゃないんだけど、痛みに酔いたいみたいな。。。

 

うーん。

 

それともこれらは何らかの深い比喩になっていて、私が気づいていないだけなのか。。。

 

私がOverdoseを知ったのは、昨日食器を洗っていた時にYoutubeミックスで流れてきたからなのですが、歌詞を見てがっくり。大体、YoutubeにOverdoseって入れると、少なくとも私が住む地域では自殺ホットラインの電話番号が表示されるんですよ笑 夜に駆けるも年齢制限がかけられているようではありますが。

 

しかもこれらの楽曲って、きっとターゲットは10代20代ですよね。海外在住の人間が言うとますます大きなお世話ですが、こういう楽曲を若者が好む国っていうのは、大丈夫なんですかね?!

 

一方では一見平和だけど兵役に行かねばならない若者がいる国があって、一方では戦禍で勉強さえろくにできない若者がいる国があって、また一方では、感傷的に死を夢見る若者がいる国がある。

 

いちご同盟という本がありますね。今でも中学の国語の教科書に載ってるのかな。

 

上記の楽曲の歌詞が好きって若者にはぜひ、いちご同盟を最後まで読んでみてほしいな。

 

私が制服を着てた頃に学生の間で流行ってたのは、アンジェラアキの「手紙」とか、森山直太朗の「さくら」とか、レミオロメンの「3月9日」とか、そんな感じでしたけどね笑

 

気だるいのがかっこいい!みたいなのってなかった気がするなあ。

 

気だるくなるのは30代からで全然、遅くないです。

 

このブログの大半の読者は私と同じあるいは上の世代の方々だと思いますが、若者がいたらぜひ、例えば小田和正とかも聞いてみてほしいなあ。

 

「言葉にできない」とか、ある意味では、上記の3楽曲が言葉にしようとしているのと同じような心境を語ってるんだと思うんですが。

 

表現方法が全然違いますよね。「言葉にできない」の方が血が通った言葉のように私が感じるのは、おばさんになったからなのかなあ。

 

 

終わる筈のない愛が途絶えた いのち尽きてゆくように ちがう きっとちがう 心が叫んでる ひとりでは生きてゆけなくて また 誰かを愛している

こころ 哀しくて 言葉にできない

 

La la la, la la la, la la la la la la la La la la, la la la 言葉にできない

 

せつない嘘をついては いいわけをのみこんで 果たせぬ あの頃の夢は もう消えた 誰れのせいでもない 自分がちいさすぎるから それが くやしくて 言葉にできない

 

La la la, la la la, la la la la la la la La la la, la la la 言葉にできない

 

もう、今を...

あなたに会えて ほんとうによかった 嬉しくて 嬉しくて 言葉にできない

 

La la la, la la la, la la la la la la la La la la, la la la 言葉にできない

 

これはライン世代と、公衆電話世代の違いなのかなあ。

 

恋人と話したい一心で、受話器を握りしめて、でもご両親が出たらどうしよう、なんて考えながら汗をかいた経験がある人間が書く歌と、実際に会ったことはないけど、何となくSNSで意気投合した人にラインで「好き」って告白しちゃう人間が書く歌が、全然違うのは当たり前だし、どっちが正しいって話でもないんだけど。

 

まあ、完全に好みの話です、これ。

 

年末の忙しい時に、どうでもいいことを長々とすみません。共感していただける部分が少しでもあれば嬉しいです笑