お立ち寄りいただきありがとうございます♡

 

ご無沙汰しています。

 

っていうほどご無沙汰はしていないですね。多分そのように感じるのは、このブログを始めてから、初めてBTSに全く触れない日々を1週間以上過ごしたからでしょう。

 

メッセージとコメントは過去記事に関するものも含め、いずれも大切に拝読しています。初めましての方も、いつもお喋りしてくださる方も、お返事が滞っていてごめんなさい。今週末にでもお返事したいと思っているのでもうしばらくお待ちください。

 

実は、過去に書いた記事はほとんど読み返さないのですが、たまたまログインした時に最新の「いいね」が過去記事についていることがあって、そういう時は少しだけその記事を読んでみたりします。すると、やっぱりどの記事も大切だなぁと気づきます。

 

自分が書いたものを自画自賛するようで変なんですけど、文章云々っていうより、その時の感情を思い出すんですよね。いずれの記事もそんな前ではないんですが、あの時は、そうそう、こんなことにこだわってたよね、こんなことにときめいていたよね、って思い出します。

 

そしてそれに対するコメントを拝読すると、過去の自分の一部に触れられているような、少しタイムスリップしたような感覚になるのが興味深いんです。

 

なんて言いつつ、ここ1週間BTSからもアメブロからも離れてしまったのは、本の世界にどっぶり浸かってしまったからです。

 

きっかけはきっと、年末のフィクション記事あたりなんですが、あれを書いている最中に、これって巷で言うところのBL小説なのか?!という思いが過ぎり、それまで全く読んだことのないその手の小説が読んでみたくなったのですが、それが今にずれ込んでしまって。

 

そもそも就職してからは、医学書やら論文やらしか読まなくなってしまい、数冊読んだ小説やエッセイも洋書ばかりだったのですが、不思議なもので、日常的に英語ばかり喋っていると、今度は日本語の本が読みたくなるんですよね。

 

で。

読みました。

 

チラッとオンライン立ち読みしたBL小説や漫画と比較すると、私が以下に挙げるのは「いわゆるBL」ではないのかもしれませんが、いずれもそれぞれの魅力がありました。このブログを楽しんでくださる方はお好きなのではないかと思う3冊を。

 

❤︎アスク・ミー・ホワイ 古市憲寿

まず作者の名前を見てあの古市さんがこんな小説を書くのか?!っていう驚きですよね。

 

話自体は個人的に苦手なタイプでした。まず、アムステルダムが舞台なのですが、私は、そもそも外国で日本人だけでつるむ手の話があまり好きではなくて。せっかく外国にいるならぜひ異文化交流を!と思ってしまうのですが、むしろ、この小説はそもそもの目的が一般人♡芸能人の同性恋愛を描くことで、そのプロットに少しでも現実味をもたせるには「日本人」という共通点に意味が付される外国に場面を設定する必要性があったのだろうと感じました。読んで数日経ってみると、思いだせるセリフはほとんどないです。

 

ただ、「キスは言い訳だ」という一見擦れていながら少し切ない視点には同意する部分が多くあり、古市さんとは冷静な恋愛が出来そうでいいなと思いました(←だれ?何様?)

 

あとは、彼のLGBT恋愛の解釈が素敵でしたね。主人公が同性を好きになってしまうことに対して、ある程度戸惑う様子は描かれるのですが、葛藤らしい葛藤はなくて、現実味がないようにも感じたのですが、最近の若者は日本も意外とこんな感じなのか?!それならいいね!という印象になりました。

 

BTSをLGBT的観点でも支持している方は、よくメンバー同士を、「性別に関係なく、ジャンル分け出来ない愛情を抱き合う関係」と解釈し、その延長線上に恋愛関係の可能性を示唆して、でも特定メンバー同士が出会ってなければ、そもそも本人たちはストレートだったんじゃないかというような言い方をする方が多いと思うのですが、古市さんの捉え方はそれにとても近いように感じました。彼も隠れARMYなんですかね

 

❤︎月魚 三浦しをん

まず文章に惚れ惚れします。安っぽい文章が一つもない。ボキャブラリーがすごい。美しい比喩のオンパレード。最初のページで、主人公がつけるタバコの火について「寄港の許しを乞うようだ」というような表現があったかと思うのですが、これが既にこの物語の根幹を司る「罪」を匂わせているのがすごいと思いました。だって単なるタバコの火ですよ。

 

この本を読んでこの1週間文章を書く気が失せたというのは間違いなくありますね。

 

物語自体は、言ってしまえば「幼馴染、夏の記憶、少年期の無垢ゆえの残酷さ、男2人のロードトリップ」というよくあるテーマばかりですが、その描き方が秀逸です。途中からはちょっと漫画みたいな展開になっていくんですが、古書のプロの目を通して、作者の本への愛情も伝わってきて、完全に物語に引き込まれているので白けずに最後まで読めました。

 

とある罪で紐づけられた2人の主人公が、最後にその罪が「解消」されてからも、会う口実として「こいつのためならいくらでも罪を捏造して理由を作ろう」というような文章が出てくるんです。少し安っぽく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、私はこういう世界観が好きなので最高でした。少し韓国ドラマっぽいというか。

 

あとはLGBTの描き方が独特でしたね。いわゆる匂わせっていうんですか?私は結構鈍いので、フレコミなしではそれと気づかないぐらいの描写でしたが、それが逆に想像を掻き立ててエロいということなのかもしれません。社会から隔絶されたような少し特殊な世界を生きる2人なので、もちろん同性を愛する葛藤なんてものも登場しません。

 

BTSメンバーが平気でお互いにするような動作を描いて「(そんなことをしたら)変に思われる」という発言は散見されるのですが、それ以上の苦しみを抱えている2人なので、「変に思われること」が彼らのQOLを左右する要素にさえならないといったところでしょうか。

 

❤︎エゴイスト 高山真

今回取り上げた3冊の中で私がいつかもう一度読むとしたら間違いなくこれです。高山さんが生前に書かれていたブログの記事をいくつか拝読して、コロナ禍でも再起を願って活動されていた様子を知ってから手に取った自伝的小説なだけあって、上記2つとは感じる圧が違いました。良い意味で切迫しているというか。切実な感じが胸を打ちます。

 

ノンフィクションを読むと小説を読めなくなるのはしょうがないよねって改めて思いました。文学は泣くか泣かないかではありませんが、泣きました。

 

この作品も、BTSをLGBT的観点で応援し、彼らが韓国人であるという文脈で多少なりとも不憫に思っていらっしゃる方は、共感できる部分がたくさんあると思いますが、この物語は、まだ「真実性」が定かではないBTSのLGBT問題と並列で語るには申し訳ないような、まさに作者の血と汗と涙を感じる生々しい作品でした。

 

この話をシェアしてくれてありがとう、という気持ちになるというか、これぞSPEAK YOURSELFだと思いました。

 

出会うべき人が出会って、救いたいと思っていた相手に逆にいつの間にか救われている。愛が何だかわからないと思っているうちに愛が伝わっている。贖罪の術を探しているうちに許されている。赤の他人との共通点を探しているうちに家族になっている。進むしかないから進んでいるうちに道ができている。

 

そんなことに気づく話です。(これ自体はLGBTに関係なく、BTSの物語の要約のような印象ですね。要するに私はこの手の話が好きだということなのでしょう笑)

 

しかもこれ、今月10日に映画が公開されるって、鈴木亮平さんのあとがきを読んで初めて知りました。読後感が重すぎて何も書けないと思ったのですが、鈴木さんの最後の言葉を読んで、このブログには残しておかないといけない作品だなと思って、この記事をつらつら書いたのですが。。。(こういう作品を読むと、やっぱりLGBT匂わせ商法ってほんとに罪だなって思います。本気で生き抜いてspeak yourselfしている人の苦悩と輝きに一回でも心を動かされた経験があったらできないでしょうね。)

 

エゴイストは高山さんが生前、愛用されていたシャネルの香水の名前でもあるとか。

 

私は残念ながら映画館に「高山さんが生きた証」を見に行くことは叶いませんが、お時間がある方はぜひご感想をお聞かせください。

 

 

 

最後までお付き合いくださってありがとうございました♡

 

BTSについては追いつくまで時間がかかりそうですが、また♡

 

PS ここ2回、wliveとかぶるタイミングでブログ更新してる割にスルーですみません汗 2人に関心がなくなったわけじゃなくて、何なら書きたいことも色々あるんですが、、、ブログ更新したすぐ後に来るのでコメントし損ねてます笑