前回の投稿もコメントメッセージありがとうございました。一部お返事がまだでごめんなさい。色々思うところがあって上手くお返事できていないお手紙もある気がします。それで頭を整理するための投稿なのですが。。。

 

これ、もしかしたら不快な気持ちになる方もいるかもしれません。自分の気持ちをスッキリさせて寝るためだけの投稿ですが、いつものごとく一応真面目に書いているので最後まで読んでいただければ幸いです。

 

追記:

兵役履行後、2025年という具体的な数字が掲げられ、活動再開は「7人で」と明確に述べられているところを見ると、やはりall or nothingな彼らなんですね。7人でBTS。

 

でも運命ってよくできてると思います。こんなことを言ったら反感を買うかもしれないけれど、この兵役による強制的な活動休止こそが各メンバーをそれぞれの葛藤から救い、成長の機会を与え、結果的にBTSの延命に繋がると私は思っています。この数年でBTSの箱に収まらない程に成長してしまうメンバーもいるかもしれないけれど、その辺りは彼らの絆に期待して気長に待ちましょう♡ とりあえず、ジンの健康と無事を心から祈って。

 

以下、兵役履行のお知らせの前に書いた記事です。

 

 

ビートルズの解散後、1970年5月にリリースされ、米ビルボードベスト100のトップを飾ったビートルズ20曲目にして最後の楽曲になったThe Long and Winding Road。

 

チーム内に発生した緊張から逃れるためにマッカートニーがスコットランドの牧場を訪れ、そこで目にした長く曲がりくねった道にインスパイアされて書いた楽曲だとどこかで読んだ気がします。素朴なピアノ伴奏が魅力だったこの楽曲にプロデューサーが勝手にオーケストラなどを加えたことにマッカートニーが激怒し、のちにビートルズ解散の原因の一つとしてこのエピソードを列挙したことは有名な話かもしれません。

 

ビートルズとの比較も、もはや笑い事では・・・。BTSの今回の破格のチャート・アクションがこれまで以上に重要な理由|THE  MAINSTREAM(沢田太陽)|note

 

ビートルズが、そうやって最初から最後までそれぞれがやりたい音楽だけを追求する「アーティスト」であり続け、そのスタンスが最終的に解散にも繋がった一方で、BTSはあくまでファンに依存する「アイドル」として少しずつ路線を変えてきたという意味で、この2つのバンドが大きく異なるのは言うまでもありませんね。

 

それに、BTSはもちろん解散したわけではありませんし、これからも解散はしないのだろうけれど、私は今になって思い出す楽曲があります。ナムジュンの最後のボーカルが印象的な「道/Path」と題された2017年リリースの楽曲。

 

光すら見えないトンネルを

俺は一人で歩いた

一人きりだと思っていたのに

気づいたら7人で

裸足ではなく、防弾という名の靴を履いて

前に進まなきゃな、もう一歩新しく

ソウルで迎える四度目の春

 

僕は変わったんだろうか

他の道を選んでいたとしたら

立ち止まって振り返ってみたなら

僕は何を目にするんだろう

この道の果てで

君が立っているその場所で

 

彼らは今、この時に歌っていた「道の果て」に立ち、当時は想像もつかなかった光景を前に、それぞれの思いを抱いているわけで。

 

今朝じっくり、釜山での一人一人のメントを読んで、これは7人の足並みが揃わなくなっているんじゃないかという印象を受けました。「信じてほしい」とか「10年後、20年後」とか表面上は同じ言葉を使っているけれど、たぶん、そこに込めている思いはそれぞれ違うんじゃないかと思います。

 

特に今回も正直に話せていないのはナムジュンで。だからメントの順番も最後を嫌ったのでしょう。

 

正直、私は彼の思考は大まか理解できる気になっています。やはり彼が気持ちの言語化に長けているからなのかはわかりませんが、非常にわかりやすい思考の持ち主である上に、こちらが切なくなるぐらい誠実だと感じさせる何かがある。

 

彼のVlog、特にダイナマイト期のものとかを見れば、彼が残りの6人以上に複雑な思いを抱いていたことは明らかだし、このブログの過去の投稿を読み返してもナムジュンがBTSとしての活動に限界を感じていることを私自身もずっと薄々感じていたんだなと気づきます。それはきっと私だけではなかったはずだと思いますが。彼がアートにこだわるようになった背景にもそんな心理があったことは何度も語られていますね。

 

前回の記事は完全にナムジュンの気持ちに傾倒したものになっていると思います。

 

そして彼が今回、口にした「信じてほしい」はきっと、「解散しないということを信じてほしい」ということではなく、仮に事実上の解散になったとしても、「僕が今日ステージでぶつけたこの熱い思いやARMYへの愛情に嘘はなかったと信じてほしい」ということだと思います。彼はTMAでも、コンサート前日のメッセージでも、「今は正直に話せない」とか「歌うのが最後になる楽曲」とか、意味深なことを口走ってしまっています。ステージのメントでも「今日は何も考えずに」「今日は今日として楽しい日としてとっておきたい」と。お互いのためには別れた方がいいとわかっている彼女を前に、別れを切り出したいのに、会えば会ったで楽しいし、情はあるしで、言うべきことがうやむやになってしまっている男性そのもののように私には感じられます。

 

上記の楽曲では「Some say art is long life is short, but now for me, art is life, life is sports(芸術は永遠で人生は短いなんていうけれど、僕にとっては芸術こそ人生であり、人生はスポーツだ)」なんて歌っていますが、彼はきっと、一人ベッドに横になって正直な気持ちに耳を傾けるなら、表現者として今のBTSに限界を感じていることに蓋はできない心境になっていると思います。それはBTSという立場に付随する不自由さや、「一人前の男性に成長してしまった」7人それぞれの個性や、表現者としてワン&オンリーにこだわる自分自身の野心や、そういったものを考えると、無視できない限界なわけで。

 

一方、表現者として何か成すことにそれほど欲がないメンバーは、むしろ7人仲良しクラブを「永遠に」続けたいと思っている。目に見える変化や成長はなくても、仲間を大切に、今の彼女とそこそこ楽しく、ぬくぬくやっていければそれが幸せだと思っている。今までだってやりがいはあったし、このまま続けられないことはない。目の前にいる彼女はこんなにも喜んでくれているし、この姿こそが僕の幸せだと信じている。多くは求めない。だって今あるこの光景で僕は十分だから。そんなところでしょう。

 

私が最近全く理解できないのがユンギです。彼は以前から「BTSの着地」について語っていたことからもわかるように、BTSにいつか終わりが来ることを常に想定してきた人間の一人だと私は理解していました。会食の時だって、「腰が曲がってまでステージで踊りたくない」とか、今のBTSの自分では「書きたい言葉が何も見つからない」とか、表現者として新天地を求めるような発言もあったし、今回「活動休止なんて俺らは言ってない」とテテを制する場面もあったけれど、あの会食はどう考えたって「グループとしての活動休止とソロ活動の開始」を意思表示していないという方が無理がある。

 

だから彼にどんな心境の変化あったのか、あるいは彼が言うところの「10年後20年後30年後」が文字通りの意味ではないということなのか、私には全く理解できません。一つ考えられるとしたら、ジンの兵役がいよいよ決まったのをきっかけに、彼や自分の除隊後の行く末に思いを馳せて帰れる場所としてBTSを今の形のまま維持したいと思っているのか。

 

ついでに残りのメンバーについてもはっきり書くなら、ホソクはすでに実際ソロ活動を積極的にしているし、ナムジュン寄りの気持ちなのだと思います。テテは、、、大事な彼女にはもちろん愛情を尽くすけど、一方では自分が何を選んでもこの彼女なら許してくれると無垢な子供のように信じきっているからナムジュン派のような葛藤が生じにくい独自路線。

 

上記に記した、表現者としての欲がないのがジン、ジミン、ジョングクといったところでしょう。「表現者としての欲がない」というとすごく語弊があるけれど、今の路線の表現である程度満足していると言った方が正確かもしれませんね。今の路線のまま高みを目指すことに違和感がないというか。今までも、表現者としてはそこまでの窮屈さは感じてこなかったし、そこまで強い主張がないのかもしれません。それがいいか悪いかではなく。

 

ジンはやはり兵役問題で表現云々について考えている余裕はないかもしれないし、有事に武器を持たなければならない立場になろうとしているときに、表現の自由なんて次元が異なる贅沢な悩みですよね。

 

ジミンは、、、彼は仲間との関係、ファンとの関係に自分は生かされていると思っているし、それ以上に大切なものはないとわかってしまっていますね。BTSとして多少窮屈な思いをしたり、表現者としての自由を犠牲にしたりすることになっても、今ある関係を一番大切にしたいし、それがなくなってしまったら自分自身もいなくなってしまうぐらいに感じているのかもしれません。

 

グクももちろん同じような気持ちなんだろうけど、、、でも彼はこの度メンバーに改まってお礼まで言っていたし、会食での発言を思い出しても、(テテとの関係を考えても)半分ぐらいは自由な新天地を求める気持ちでいるのかな。他のメンバーよりさらに若いし、自分の新しい可能性を追求しなければならない、これで終わるわけにはいかないという気持ちもあるでしょう。

 

だからやっぱりどうしても腑に落ちないのがユンギの立ち位置なのですが、彼が吹っ切れてスッキリしているように見えたのは間違いなく。

 

いずれにしてもそんなスッキリ度合いも含めて何となく足並みが揃っていないように見受けられた7人。

 

いや、こんなふうに感じるのは私だけなのかもしれないし、「本当の」ARMYならこんなグダグダ考えずに彼らの言葉をそのまま受け入れて「信じる」ことができるのでしょう。

 

ARMYとしての自分の資質を問いたくなるような投稿ですが、私はきっと信じている対象が違うんでしょうね。解散するしないより、彼らが「たかがアイドル」で終わらないことを信じたいというか。万人に好かれなくても、一部のファンを幻滅させてでも、自分の表現を追求したいと覚悟するメンバーがいるなら、それを応援したいということなんだと思います。

 

ビートルズに終わりが訪れたように、そんな強い主張を持った「アーティスト」同士がずっと同じチームで活動するなんて、理論上は無理なのかもしれないけれど、BTSにはそうなれる可能性があるんじゃないかと思うし、そのためにも、このタイミングでの事実上の団体活動休止は、少なくともナムジュンにとっては良かったんじゃないかと、少しばかり安心してしまう私です。これでようやくBTSのスポークスマンとしての役割からも当分は解放されるのかな。

 

The long and winding road That leads to your door Will never disappear I've seen that road before It always leads me here Lead me to you door

君の扉に続く

長く曲がりねった道

それは永遠に消えたりはしない

前にも見たことがある道

いつだってここに連れてきてくれる

君の扉の前まで

 

でもマッカートニーが書いたように、この曲がりくねった道というのは終わりがないのは確かで。BTSの道だってこれからも続いていく。それはもうすでに7本の道に枝分かれしているのかしていないのか、もはや私にはわからないことだけれど、別れていたとしても、その道の数本が、あるいは全てが交わる時というのがこれから何十年にもわたって何度も生じることを彼ら自身も信じているのでしょう。

 

道のさらに果てから振り返れば今の場所も単なる通過点。

 

バンタンだった頃の彼らのあの楽曲のビートと平坦なメロディーのように、淡々と続く道の先に何があるかは彼らにもきっとわからない。だからこれからも応援することに意味があるし、人生はやっぱりおもしろいのだと彼らに改めて教えてもらっている気がします。

 

少しばかりの痛みと引き換えにナムジュンがようやく手に入れたかもしれないひとひらの自由を祝して。

 

言いたい放題でごめんなさい。そのうちお口直しをアップしますのでお許しを。