お立ち寄りいただきありがとうございます♡

いいね、コメント、メッセージ、フォローもありがとうございます。どの記事もそれなりの思いを込めて書いてきたので、更新していない間も過去の記事を読んでいただけるのは本当にうれしいです。

 

 

改めて振り返ると、このブログでは最初の投稿から、BTSが赤と青にいろんな意味を持たせてきたことは繰り返し書いてきたように思います。「真実の自分(赤)」と「外界向けのペルソナ(青)」。あるいは「真実を晒す太陽(赤)」と「真実を守る月(青)」。

 

いろんな点と点が繋がってきた今、「世界を説得できる神様の日暮れ(グク紹介楽曲Tuより引用)」を2人が、そしてBTSが待っていることは十分伝わってきたのではないかと思います。

 

でも正確に言えば、彼らはきっと、「待っている」わけではない。赤と青が混ざる夕暮れを、つまり「真実の自分」と「アイドルとしての自分」の境界を取り払って同一の自分になれる未来を、自らの筆で描こうとしていて、私たちにその姿を、パズルのピースを落としていくように少しずつ見せてきたのだと思います。

 

もしかしたら、4年前のあの日のLAの夕日は今も2人の中でずっと続いていて、太陽と月のやさしいバトンタッチの瞬間にすべてが紫色に染まる、そんな世界を夢見て今日も生きているのかもしれません。

 

そしてそれはきっと、彼らだけではない。

 

いろんな人たちが紫の世界を胸に抱いて頑張っているのかもしれないし、たとえ束の間の紫の先に闇が広がったとしても、そこには必ず星が光り、その向こうには必ず朝がやって来る。

 

だから、終わりは始まり。そんな思いで今日は楽曲を選びました。

 

***

 

何もなかった15の僕

世界はあまりにも大きくて あまりにも小さかった僕
もう僕は想像することもできない
香りもなくて がらんと空っぽだった僕

I pray
Love you, my brother
兄貴たちがいるから
感情が生まれ 僕は僕になった
だから僕は僕になったし
今僕は僕でいる

You make me begin
あなたが僕に始める力をくれる
僕と一緒に笑って
あなたが僕の原動力なんだ

 

テテお気に入りの「You make me wanna be a better man」というフレーズ、映画をご覧になった方は前後の文脈をご存じだと思うのですが、これ、デート中に失言したジャックニコルソンが、ヘレンハンターに、許してほしかったら最高の誉め言葉を考えてほしい、と言われて捻りだしたフレーズなんですよね。

 

強迫性障害を抱えるニコルソンは、もともと大の薬嫌いで、薬を飲めば生活が快適になるのを理解しながらも全く内服する気がなかった。「でも君に出会った夜を境に、薬を内服するようになったんだ」とディナーテーブルの向こう側に座るヘレンにニコルソンが話すわけですが、彼女はそのエピソードのどこが「誉め言葉」なのか分からないと、少し険しい顔をします。それに対してニコルソンは「You make me wanna be a better man(要するに、君は僕にちゃんとした人になりたいと思わせてくれるんだ)」と解説するのです。

 

ヘレンは一気に表情を変え、一言、「最高の誉め言葉ね」と笑顔を浮かべます。

 

私は映画全編は見ていないのですが、YouTubeでこの一連の会話を聞いて、なるほど、これはテテらしいなと思いました。

 

つまり、「君がいれば僕は何でもできる」とか、逆に、「僕は何もできないけど君がほしい」とかそういう極端なフレーズが世の中には溢れている中で、薬嫌いな男が、「ただ薬を飲み始めただけのことだけれど、それは君のおかげなんだ」、ということを何ともお洒落に要約して「You make me wanna be a better man」と言ってるわけですよね。

 

だからこれって、あの時のパリ公演で上手く歌えなくて泣き出したテテにグクが「お互いのポラリスになろう」と言ったときに思っていたことそのものかもしれないと思うのです。その時の前後のやり取りを思い出すと、ジミンが例のごとく一生懸命にテテの涙を拭いていて、その脇からグクがテテの髪に触れて笑いながら少し困ったように「僕が泣いてたとき、ヒョンはこんな気持ちだったのかな」と口走ります。

 

その後、テテと一緒に座ったジンは「悲しくなるから泣かないで」と、ナムジュンは逆に「泣きたいだけ泣けばいい」とそれぞれ一言。そしてどこからともなく、グクがその日の公演のスローガンだった言葉を口にします。「ポラリスになろう」と。泣いている人を元気づけたいと思ったら、例えば「僕がヒョンのポラリスになる」という発言になりそうですが、グクはあえてこの時、スローガンのまま「お互いのポラリスになろう」と言った。

 

我慢できない
泣いているあなた
代わりに泣いてあげたい
できるわけじゃないけど

You make me begin
あなたが僕に始める力をくれる
僕と一緒に泣いて
あなたが僕の原動力なんだ

死にそうだよ 兄貴が悲しんでいると
兄貴が苦しんでいると僕が苦しむより辛い

Brother let's cry
泣いて終わりにしよう
悲しみはよくわからないけど ただ泣こう
なぜなら

 

You made me again
あなたが僕を生まれ変わらせてくれた
僕と一緒に羽ばたいて
あなたが僕に始める力をくれる

 

泣くほど情けない気持ちになっているときは、「そんな自分でも役に立てる」と思いたい気持ちを理解しているグクだから、「ヒョンにも僕のポラリスになってほしい」という思いを込めて、自然と出た言葉なのかなと思うのですが、文字通り解釈すれば「暗闇で迷ったときにお互いの目印になろう」ということですよね。そしてそれはすなわち、自分がダメ人間になってしまったときに、気持ちを奮い立たせてくれる存在になるということ。

 

まさに「You make me wanna be a better man」。

 

その人のことを考えれば飲みたくない薬も内服できるようになるし、得意な歌を失敗して悔しくて涙が止まらなくてもまた頑張ろうと前向きになれる。そうやって自分のことを好きでいられる自分にならせてくれる、そんな存在。

 

でも、恋愛関係に限らず、こういう思いにさせてくれる人っていますよね。友人や家族、職場の人、直接接する人でなくても、たとえば大好きな本の主人公とか、それこそ何十年も前の映画の名脇役とか、あるいは海の向こうにいる7人の青年かもしれない。個人的には患者さんもそうだし、だからこそ彼らの病気をしっかり治したいとは思っているけれど、それよりも自分の真価を問われるのは、たとえば、暗闇に突き放された患者さんと出会ったときかもしれない。

 

診断がつかない、治療法がない、どんどん進行する、あるいは徐々にだけど確実に進行して、決してもとには戻らない。そんな時には、今度は自分が彼らのポラリスになりたいと思うし、気が進まないけど、あの人が言うならやってみよう、あのドクターがいれば最期も大丈夫って思ってもらいたい。極端な話、医療訴訟だって、「あの先生が間違えたならもうしょうがない」と思ってもらえていない時点で負けは決まっているんだろうと思います。

 

そして、大袈裟かもしれないけれど、このブログで出会った皆さん一人ひとりも私にとっては「ちゃんとした人になりたいと思わせてくれる」存在です。たまにでもお話しできればうれしいし、お話しできなくても、いいね一つで何となく思いが通じた気持ちになれて、場合によっては身に余るようなお言葉に背筋が伸びるような思いを抱くこともあります。

 

だからテテの「You make me wanna be a better man」が特定の誰かではなくて、ARMYに向けられた言葉でも納得できるし、Beginはそもそも「ヒョンたち」のために、しかもナムジュンがグクの視点で書いたものですよね。釜山だったかどこかのファンミで「Vヒョンが感動する曲」なんて言って、テテが「え?なんで僕が?」なんて言ったやり取りがあったことも、彼ら自身は今や忘れてしまっていることでしょう。

 

それでも、「ポラリスになろう」というのは、あの時、咄嗟にグクがテテに言った言葉であり、私が2人の関係に恋焦がれるのは、あの日のグクの言葉が、何年経っても常に2人の間に余韻のように漂っているように見えるからなのだろうと思うのです。

 

テヒョンの綴る「you make me wanna be a better man」 | BTS TAEKOOK グクテテ

 

最後に。昨年9月に思い立って始めたこのブログ、時にTMIばかりで日記のようになっていたにも拘わらず、ここまでお付き合いくださって本当にありがとうございます。この文章を書いている今、涙こそ流していないものの、実は胸がいっぱいです。

 

先ほど、これを読んで下さる皆さんが「You make me wanna be a better man」という気持ちにさせて下さると書きましたが、このブログを通して、BTSを通して、皆さんから本当に多くの愛を受け取り、ラブマイセルフに導いていただいたような気持ちでいます。

 

来月以降は正直どんな頻度で更新できるかわかりませんが、まだ記事にできていない大好きな曲もいろいろありますし、下書きのままになっている未完成投稿もたくさんあるので、せめて月1ぐらいは書き続けて、皆さんと繋がっていられたらと思います。そして、細々とブログを続けた先で、いつかグクとテテから何らかの報告があったとしたら、この場所で皆さんと泣いて抱き合って喜びたいです笑

 

そんな日が来るまで、数年なのか数十年なのか、あるいはそんな日は一生来ないのか、それはわかりませんが、世界は目を凝らしてみれば、彼らのように美しいものであふれていますよね。子供が泣き叫ぶ戦場でも、津波にすべてを奪われた跡地でも、命の最後の瞬間でも、すべてに絶望して屋上から街を見下ろす時でも、目を凝らせば、どこかにポラリスはいるはず。だからそんな美しい何かに心を動かされた時には、この世界の片隅でまた愛を叫びたいと思います。

 

そんなわけで、とりあえずのご挨拶ですが、今後も変わらずにお付き合いいただければうれしいです。もちろん、ブログを更新できない時もコメントやメッセージで皆さんとお話しできれば、これ以上うれしいことはありません♡

 

今までお部屋にお邪魔させていただいていた方々は、これからも足跡を残させていただきますので仲良くしてください♡

 

I PURPLE YOU ♡♡♡