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いつもながら突然ですが、私はBTSがきっかけでダンスにハマってしまい、睡眠時間を削って毎日4時間近く練習していた時期が数ヶ月ありました。プラクティス動画を0.25倍にして、要するに1秒を4秒に引き延ばして動きを確認して練習するのですが、やってみて初めて気づいたのは、1秒がこんなにも長い時間だということです。

 

もちろん初心者だったからというのは多いにあります。でも実際、たった1秒の中にいくつもの動作があり、それを再現にするには何日もアイソレーションの訓練が必要だったりして、それができるようになっても、2時間練習してやっと10秒分の振付が踊れるようになるなんてこともザラでした。

 

楽器を弾くのも少し似ているかもしれませんが、1秒で終わるスケールに数ヶ月、数年、あるいは数十年の練習が詰まっているのと同じように、1秒のダンス動作の中にも、練習室の床にあれだけの傷を作るだけの、血と汗と涙に塗れた練習が詰まっている。自ら下手なダンスを踊ってみて初めてそのことを実感したのです。

 

そしてその練習過程で、自然と目で追うようになったのがジミンでした。0.25倍にすれば素人でも、ジミンやホソクが桁違いにダンスが上手いことはわかりますが、時を遡るほど他のメンバーとの差は明らかで、どこで映像を止めても乱れることのない身体のラインに感激せずにはいられない気持ちになりました。

 

それを無謀にも真似ようとして翌日経験する身体の痛みでようやく、その美しい姿勢が強靭な体幹と大腿四頭筋によって支えられていることにも気づくわけです(フツウは実際にやってみなくても気づきますよね・・・)

 

올빗 on Twitter | Jimin, Bts jimin, Dance wallpaper

 

ジミンペンであることを公言するようなユーザーネームを設定しながら、なかなか彼についての記事が書けない理由は折に触れて考えてはいたのですが、彼のことを思って真っ先に思い出す映像は、実は彼自身のパフォーマンスではなく、いつかの旅路でバスキングに挑戦したテテを励ます彼の姿です。

 

音楽があふれるマルタの夜、上手くいかないかもしれないと気弱な発言を重ねて、Sunday Morningの歌詞を神経質に見直すテテの髪を触り、背中をさすり、ありとあらゆる言葉を尽くして、これ以上にないほど健気に励ますジミンを覚えていらっしゃる方は多いと思うのですが、「君が歌いたい歌を聞くために僕はここにいる」って本当に素敵な言葉だなと今思い出しても思います。

 

こういった彼の温かさはARMYにも向けられてきたし、AMAs後のライブでも、「授賞式への出席も大切だけれどそれよりARMYに会いにきた」と言ってくれたのは記憶に新しいですよね。それも結局は、大切なことを見失わないプロフェッショナリズムの現れなのかもしれませんが、私が彼を好きになった理由は一にも二にも彼のこのプロフェッショナリズムのせいだろうと思います。

 

もちろん、いつも左肩だけ露出してしまう不思議な解剖も、笑うと糸になってしまう目も、椅子との相性が悪いお尻も、泣いているメンバーをすぐにハグしてしまうところも、嬉しかったり面白かったりするとやっぱりすぐにハグしてしまうところも大好きですが、誤解を恐れずに言うと、他のメンバーと違って、ジミンには体操選手やフィギュアスケーターのようなアスリート器質を感じるのです。

 

彼が書いた別の曲の歌詞に「観声がやむ時」というフレーズがあるけれど、そこにはアスリートが、そう遠くない未来にやってくる身体の限界に思いを馳せるときのような焦りと諦めが見え隠れする気がして、だからこその日々の鍛錬の価値と必要性を知っているジミンの、身を削る覚悟が込められているように感じてしまうのです。

 

実際、他のメンバーが詞を書くような場面でも彼はきっと身体で表現することを選ぶだろうし、他人が作った楽曲でも、それをジミン色に染めてしまう圧倒的なパフォーマンス力があり、筆遣いでモネの作品だとわかるように、動くシルエットを見ればジミンだとわかる、そういう特徴が彼にはあるように思います。そこでは言葉の世界は二の次というか、歌詞でさえその特徴的な声の美しさを強調するための連続した発音のように感じられて、個人的には歌詞があまり気にならないこともあります。

 

そんな彼が2018年に自らとの約束の印として書いた短い歌詞。

 

ひとり座り込む

考えばかり大きくなっていく

いつからか 君は僕を傷つけていった

君さえも わかってないじゃないか

 

君もつらいんでしょ だって君は僕のものだから

僕はただ 君をびっくりするぐらいの何かをしてあげたいんだ

こんな風にまた君は 遠ざかっていってばかりだけど

そんなことないよ、なんて言うけど

実は僕がそうじゃないみたいなんだ

 

君には君の光になってほしい

君の光になるんだ

これ以上辛くならないように

君が笑えるように

君は君の夜にだってなれるはず

君の夜になってもいいんだ

この夜が 君に正直でいられるように

 

前回の投稿で、不都合が生じて初めて気づく身体の一部があるという話をしましたが、初心者のダンスも少し通ずる部分があって、いつもなら動かすこともなく存在さえ知らない筋肉、それを必要とする動作に挑戦してみて初めてその身体の一部を知り、自分を知るという再発見の繰り返しのような気がしました。

 

もちろんプロの練習はまったく違うレベルでの再発見の連続だとは思いますが、結局は自分と向き合う作業であることは変わらない気がします。いつかのRolling Stonesのインタビューでジミンはダンスのことを、何も考えないでいられる自分だけの自由な空間だというようなことを言っていましたが、他のメンバーのようにあまり語らないだけで、その自由に伴う孤独もたくさん経験してきただろうと思わされるエピソードや映像や表情がたくさんありますよね。

 

彼が練習生のとき、朝までダンスを練習し数時間の仮眠をとってから学校に行っていたことは有名な話ですし、愛らしい丸っこい輪郭を気にして極端なダイエットに走ったこともありました。そうして実現した命がけの顎のラインに限らず、グラム単位で調整しているかもしれない体重や筋肉量、怪我をしないための体調管理の他にも、あるいは、たとえば最近4人で行ったハリーコンでも、一人マスクのズレさえ許さなかった姿が印象的でした。そしてこういった傾向にストイックさを超える、少しばかりの強迫性を感じるのは私だけではないかもしれません。

 

でもそれは、いつかナムジュンが言っていたように、彼が文字通り「ステージに命をかけている」ことを考えれば、当たり前のことのようにも思えます。きっとプロデューサー業なども視野にいれていろんな将来設計ができているメンバーと比較して、ジミンにはパフォーマンスしかないし、今しかない。だから彼のパフォーマンスは、いつだって命の輝きそのものなのだと思うのです。過去も未来も丸ごと注ぎ込まれた一瞬のきらめき。

 

これからは僕に約束して

一日に何度となく

ひとりぼっちだと感じても

自分を見放さないで

ここで少しの間立ち止まって

指切りをして

今 僕に約束して

 

いつも生き急いでいるように見えるジミン。彼はこの約束のあと、少しでも自分に優しくなれたのでしょうか。

 

今年はデビュー以来初めてMAMAへの出席を見送ったBTS。第4世代アイドルに迫られながらも9冠を手にしましたね(おめでとう!)。放映中のメンバーの反応がそれぞれで、彼らの間の温度差や一部のファン離れも指摘されましたが、同じ船に乗って10年、それぞれが見つめている目的地や選ぼうとしている航路に違いがあっても、それをメンバー間で、そして会社とすり合わせて進んで行けるのが彼らだと思います。だから、一見配慮に欠けるような行動や失言も含めて、ARMYが彼らの変化を寛容に受け入れることができさえすれば、これから何年経っても歌を歌うBTSは見られるかもしれないと思います。

 

でも、汗が滴る四肢を激しく動かして高鳴る鼓動を体現してくれる姿はきっと今しか見られないし、カウントダウンはもうずいぶん前に始まっているはずです。

 

その中でひと際強い輝きを放つジミンが、パフォーマンス後、暗転したステージで床に膝をつくとき、その姿をひどく愛おしく感じると共に胸を締め付けられるような思いを抱くファンは私だけではないでしょう。あるいは、つかの間の静寂の中で彼が呼吸を乱すとき、ふいに聞こえてしまったその呼吸音は、もちろん私だけではなく彼のパフォーマンスに固唾をのむ何万人もの耳に届いています。それでも、スピーカーで増幅されたその音を聞くとき、私は一瞬だけ、ひっそりとした病室でひとり、最期の呼吸を見届けるときに似たきわめて個人的な関係における切なさを感じずにはいられません。

 

そしてだからこそ、最近の彼の浮かない表情が理解できる気もするし、ライブが終わったときぐらいは、彼があの指切りを思い出して、自分に優しくあってほしいと心の底から願うのです。

 

ここで少しの間立ち止まって

指切りをして

今 僕に約束して

 

最後までお読みいただきありがとうございました♡