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ついに出国しましたね。今頃は彼らも空で少しはリラックスできていることを願いながら、このブログは今日もマイペースに続きます。
先日リリースされた「Yours」、いろんな記録を打ち立てていますが、それらの素晴らしい記録をもってしてもなお、記録より記憶に残る作品になった気がします。韓国ではエンターテインメントの世界に身を捧げる多くの青年が入隊前にはとりわけ、自分の存在を大衆の記憶に刻むべくいろんな名作を残してきたと思いますが、Yoursも、近づいてくる兵役の足音交じりに聞こえたのは私だけではないかもしれません。特にラストのアカペラ部分のシルバーボイスからは、今のジンが大切にしたい思いとその温かい余韻のようなものを感じました。
今のところ、このブログでは最も存在感が薄いメンバーになってしまっていますが、いい機会なので?今日はジンについて書きたいと思います。と言っても、ジン本人というより、例によって自分の話です。というのは、ジンは私がもっとも身近に感じ、自分を重ねやすいメンバーだからです。
わたしはジンの数年前に朝鮮半島とは海を隔てた列島の片隅で生まれましたが、少し遅れて大学に編入した経緯があり、最年長ではないにしても現役生とは4歳の差がありました。だから彼が、最年少のグクとは4-5歳の差があると知ったときに彼の置かれた立場が手に取るようにわかる気がしたのです。そして、ワールドワイドハンサムな笑顔の向こうに隠れた、少しだけ自信なさげな、根がすごく真面目な一面も自分と重なりました(おこがましくて申し訳ありません汗)。今ではこちらの悩みを一掃してくれるようなあの笑い声の背後にある「悟り」について歌ったEpiphanyのサビを聴いて、残りの歌詞をすぐに調べたのは言うまでもありません。
本当に不思議だ
確かに僕は君のことをものすごく愛していたのに
何でも君に合わせたし 君のために生きていたかったのに
でも続けるうちに 自分の心の中の嵐を 抑えきれなくなった
笑顔の仮面の内側の 本当の自分をさらけ出すよ
この世界で愛するべきなのは自分自身だから
輝く自分 大切な僕の魂
やっと気づいたから 自分を愛してあげるんだ
そんなに完ぺきではないけれど とても美しい
自分こそが 僕が愛すべき存在
韓国語部分の歌詞の意味を知ったとき、私は最後に失恋した時の心境を思い出していました。奇しくもこの曲がリリースされた頃の出来事でしたが、私はBTSの存在さえ知らずに生活していました。当時付き合っていた男性のことが本当に好きで、この歌詞にあるとおり、彼に何でも合わせていたことや、その過程で自分が望む自分でなくなってしまっていることにも気づかないまま付き合っていたように思います。しかし、別れが近いかもしれないと感じたある日、私は忙しいスケジュールにデートを押し込むのを億劫に感じて、いつも通うヨガ教室のレッスンに彼を誘ったのです。レッスンが終わったときに、先生は少しだけ彼を呼び止めていつもの初心者向けの勧誘を行い、最後に「良い投資になる」というようなことを言いました。
駅に向かう帰り道、彼はその言葉を振り返って、金銭的な投資が時間や努力の投資につながるような言い方をする人が世の中には多いけれど、自分はそうは思わないと言いました。小雨が降っていて、私たちの間には傘の直径分の距離があったのですが、私は彼の言葉を聞きながらその場に立ち尽くし、歩き続ける彼の後ろ姿を少しの間、ぼーっと眺めていたように記憶しています。この人が果たして、何らかの投資をするのを今までに見たことがあるだろうか、とふと思ったからです。多くの才能に恵まれた彼は、自分の夢に関してもどこか努力という名の投資を恐れるような傾向があり、こんな人が私という人間に感情の投資などできるはずがないと気づいた瞬間でした。
投資には多くの場合痛みが伴います。逆に痛みを伴わない投資など、人生を彩るに値するものではないのかもしれません。しかし、私にも投資先を選ぶ権利は最初からあったし、その瞬間もその権利を持ち合わせていたのです。いつだって、自分と引き換えに誰かを手に入れるより、自分を選ぶべきなのだと、そのとき唇を噛みしめながら思ったことを、Epiphanyは思い出させてくれました。
震えながら怖くても前へと歩んでいく
嵐に隠れた本当の君に会いに行こう
大切な自分をこんな風に隠そうとしたのはなぜだろう
何を恐れて
なぜ本当の自分を隠したんだろう
少し鈍くて未熟かもしれない
内気な輝きなんかないかもしれない
でも今のままの自分が僕だから
今まで生きてきた 僕の腕と足と心臓と魂
愛したいんだ この世界で
輝く自分 大切な僕の魂
やっと気づいたから 自分を愛してあげるんだ
そんなに完ぺきではないけれど とても美しい
自分こそが 僕が愛すべき存在
この失恋以降、恋はめっきり訪れてくれなくなりました。でも、自分の想いを向ける特定の相手がいなくても、家族や友人、同僚や患者さん、何より自分の夢を大切にすることで、心は満たされるのだということに気づきました。こんなことを年上の誰かが言うたびに、私は心のどこかで強がりだとか、理想に過ぎないと思っていたのですが、そういった心の平穏が本当に存在することを知ったのです。誰かとお互いのポラリスになれたら、それはもちろんこの上ない幸せですが、いつでも自分の中にポラリスを見つけることができるという自信は、自分がこれでも一生懸命生きてきたという何ものにも代えがたい証だと感じるのです。
これは別に一人で生きていくことを意味するわけではなく、心配しなくても、その時々で支えてくれる人はどこからともなく現れてくれる気がするのです。それは通りすがりの誰かかもしれないし、遠い日の友人かもしれないし、いつか読んだ本の主人公の言葉かもしれないし、あるいは会ったこともない青年の歌かもしれない。そしてあるいは、自分が通りすがりの誰かの一瞬の支えになることがあるかもしれない、そんな風に考えるだけでわくわくするし、今日も生きていてよかったと心の底から思えるのです。
ジンはEpiphanyをリリースした年の青年の日のスピーチでもこんなことを言っていますね。
「デビューする前は、努力さえすればすべて成せると思っていました、デビューしてみると努力よりは才能が必要でした。 いくら一生懸命やってもメンバーたちについていけない気がして、自信や自尊心が大きく傷つきました。そんな中、ある瞬間ふと気づきました。本当の自分の姿は何だろう?今の自分にもっと堂々としていいんじゃないかなと思いました」
そして「才能に欠ける」彼は、毎朝起きるとすぐに鏡の前に立ち、「ソクジン、お前は何でそんなにかっこいいんだ、本当にうらやましい」と言って一日を始めるのだと、いつかのVライブで話してくれました。私にとっては、BTSを知って最初に見た動画の一つだったので、ずいぶん呑気なメンバーがいるんだな、アイドルはこれだからなあ、というのが第一印象でした。
でも半年後、私はまた同じ話が聞きたくなって同じVライブを見ました。そこには、自分と同じように悩み、たまに自信を失いながらも、明るく生きていこうとする健気な青年の姿があり、私は思わずつられて笑いながらもほんの少しだけ泣きそうな気持ちになり、改めて彼を、そしてBTSを好きになってよかったと思ったのです。
今やビルボードの歴史を書き換えるまでになったジン。11/15付の美STのインタビューでは、「多くのことが変わっては、また変わっていきました。その中でも明るく変わっていく僕自身が好きです」と話していますね。変化の渦の中でもなお自分を愛する術を忘れない彼は、これからも軽やかに変化を受け入れ、その姿は、LAの街を彩るイルミネーションのように多くの人間に安心感とぬくもりを与えてくれるのでしょう。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!