年末年始、北タイを一緒に旅した空手家Kさんから、嬉しい知らせが来た。
年末に、山岳少数民族リス族の村に放置した空手家Kさんの息子さんで、小学4年生のKs君が、今日、空手の試合に出場して勝利した、と。
小学4年生が、かつて、秘境といわれた地域に、知り合いもいない、言葉も通じない山岳少数民族の村に、一人放置される。
子供にとっては、それは、大冒険だったに違いない。
日本に戻られた空手家Kさんは、
「いい体験をさせてもらいました。あれをやり切ってKsは、少し逞しくなったような氣がします。」と言われた。
送ってもらった試合の動画を観て、その答えが、試合に顕われていた。
以前よりも堂々としていた。
パンチ力が以前より増していて、対戦相手は、どの子もKs君より大きいのだけれど、どの子に対してもパンチを効かせていた。
身体の軸が以前よりあるのだが、それより、氣持ちの軸が断然強くなったような氣かした。
気ではなく、「氣」
内に籠る気ではなく、
心の内から外に出てくる「氣」である。
いくらテクニックがあっても、仏像作って魂入れずでは、使い物にならない。
この魂を入れるのが、実は難しいのである。
学校で、先生からダメやダメや、と言われて来た子が、自らの内にある「氣」に氣付いた。
ダメやない、出来る、と。
今日の試合は、そう言うものを感じさせてくれる試合だった。
早速、会長に動画を送り、リス族の山で一緒に遊んだ子供達にKs君の動画を見せて欲しい、と頼んだ。
金持ちや有名人が来て、高い所から成功談を垂れるより、自分達の身近な人間がやる氣の「氣」を出して変わるのを見せる方が、どれだけ子供達に、俺も、私も、とやる氣の「氣」を引き出させる効果があるか。
一人が変われば、それが波紋のように、縁のある者に広がる。
これも教育である。
Ks君のこれからの成長が楽しみである。
パンチの連打で技ありを奪うKs君。
ks君のいた村
ks君のいた村の学校
アカ族、リス族、ムス族、チンホー族の子供達が通う。