対戦相手を想定して。 | lai-thaiboxingのブログ

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タイチェンマイにて意拳、ムエタイ、瞑想の研究。山岳小数民族との交流や日々気づいた事を書いて行きます。
タイ国ムエタイ協会認定トレーナー。寺田式インパルス療法士。椅子軸法認定インストラクター。

昨日は、7月28日四川省成都で行われるクンルンファイト のTomoyuki選手の対戦相手対策として、空手家に練習に参加してもらった。

次の対戦相手のハン フェイロン選手は、太極拳の選手というのがクンルンファイト 側の売りであるが、技を観る限り、太極拳と言うより空手である。

ハン選手は、後ろ蹴りや踵落とし、そして胴回し回転蹴りを使う。特に胴回し回転蹴りは、彼の得意技で、毎試合何度か必ず使ってくる。

また、パンチに関しては、回転の速い左右の連打、特に連打中の左フックが要注意である。

昨日来て頂いた空手家は、大阪豊中の天志道場から竹中選手と内藤選手に来てもらった。

竹中君は、自分が中学校生活指導をしていた時の生徒で、彼の妹さんは中学1年時に担任をさせてもらった。

竹中君のお父さんは、天志道場の師範である。奥さんも天志道場の指導員、そして、竹中君の二人の妹も空手の選手で自分が担任した妹さんは、空手の全国大会を3連覇した選手でもある。まさに空手一家。

竹中師範は、兎に角研究熱心な方で、流派、ジャンルを超えて熱心に研究をされている。先日も沖縄に行かれ白帯を締めて沖縄空手を一から学ばれていた。
謙虚で人間的に尊敬できる方で、自分は竹中師範にお会いする時は、いつも師範から色々と学ばせてもらっている。
竹中師範を一言で表すと、「爽やか」と言う言葉がぴったりな方である。

もし、自分の子供が、空手を学びたい、と言ったなら自分は竹中師範の道場に入れたい。

師範の所は、礼儀作法は勿論だが、人間として子供を成長させてくれる道場である。強い弱いと言うより人間教育に力を入れておられる。
だから、子供を預けて安心できる。勿論、子供同士のいじめとか力関係など微塵も感じさせない。
その根底には、師範の優しさと、社会の為に役に立つ人間に育って欲しいと言う願いを感じる。
そして、しっかり大会などで活躍する選手を作られている。

竹中さんには、お忙しい中、今回の対戦相手の研究に関する申し入れをしたところ快く引き受けて頂き、本当に有難う御座いました。

練習は、シャドーから入って、ミット練習をした後、対戦相手を想定した練習となった。

蹴り技の得意な竹中選手と内藤選手にハン フェイロン選手の試合の動画を観てもらう。

そして、回転胴回し蹴りを使う方の意識、どのタイミングで、相手がどういう状況、位置にある時に使うのが効果的か、と言う事について話をしてもらった。

使う側の気持ちを知れば、回転胴回し蹴りを受けてしまう位置、タイミング、場所を回避できる。

次に回転胴回し蹴りについて、どう具体的に対応するのが、回転胴回し蹴りを使う立場として嫌か、と言う事も話してもらう。

また、回転胴回し蹴りと言っても、大きく分けて2種類、縦回転の物とやや横回転の物がある。
ハン フェイロン選手の回転胴回し蹴りがどちらの物かチェックした。また、ハン選手の回転胴回し蹴りに入る時のパターンについても確認した。

そして、実際にリングで回転胴回し蹴りの使い手である内藤選手に実演してもらい、その後、Tomoyuki選手に対して使ってもらった。

竹中選手には、ハン選手の他の得意技である右の後ろ蹴りと踵落としをTomoyuki選手に対して使ってもらった。

ハン選手よ、どうぞ得意の蹴りを出して来て下さい。貴方の蹴りはもう当たらないと思います。

Tomoyuki選手には、二人の空手家との練習は本当に有意義な時間となったに違いない。

練習の最後に、少年部の指導を終わられた竹中師範が、わざわざ豊中から柏原まで車を飛ばして来て頂いた。

Tomoyuki選手のミット練習をお見せする事は出来なかったが、代わりに竹中選手と内藤選手のミットを受けさせてもらった。

竹中君が中学校を卒業して8年。まさか、彼のミットを持つ日が来るとは、思わなかった。本当に感無量であった。

竹中選手も内藤選手も若い、将来性溢れる選手である。
また、機会が有れば一緒に練習出来たらと思う。また、本当に機会が有れば、タイのジムにも遊びに来て下さい。

爽やかな風が吹き抜けた。