先日、日本🇯🇵から、タイ🇹🇭チェンマイに来てくれた元同僚親子に本を持って来てもらった。
『武術に学ぶ 体軸と姿勢』と言う本。
色んな武術家の方々が、体軸と姿勢について語られている。
その中で、一本歯下駄について語られている方がいた。
一本歯下駄
4年前、タイ🇹🇭では、コロナによるロックダウンになった。
タイ🇹🇭南部の町ホアヒンにいた自分と内弟子は、他県へ動けなくなった。
その時、日本🇯🇵の友人から送ってもらった一本歯下駄を使って、毎日トレーニングしていた。
一本歯下駄を履くと、腰が伸びて、猫背で姿勢の悪い自分には、姿勢が良くなったような氣がした。
又、腰回りがコルセットを巻いたように安定して、腰痛で悩んでいた自分には、丁度良い感じで、タイマッサージに行かなくても良い位、腰痛は出なくなっていた。
もっとも、ロックダウン時には、タイマッサージ屋さんは、全て閉まっていたけど。
で、ロックダウンが解除された後、チェンマイに戻った後、
一本歯下駄をチェンマイの職人さんに頼んで作ってもらい、内弟子にも練習の時に使わせた。
そして、これを約2年、毎日続けた。
一本歯下駄を履いてのラダートレーニング。
一本歯下駄を履いてのタップボール。
一本歯下駄を履いて、ラダーをやりながはタップボール。
一本歯下駄を履いてパンチングボール。
一本歯下駄を履いて、ステップワーク。
そして、一本歯下駄を履いて静止。
いい感じだった。
が、
ある日突然、寝ている時に腰が痛くなる。
特に起き上がる時に。
イス軸法の西山先生に初めてお会いした時、先生は、自分に、
「反り腰ですね。」と言われた。
そして、判明した。
一本歯下駄を履くと、バランスを取る為に、知らない内に、腰回りの筋肉を固めている。
それが、コルセットを巻いたような感覚になっていた。
そして、猫背である自分の身体は、一本歯下駄に乗ってバランスを取る為に、反り腰になり、そのまま固まってしまったのである。
仰向けに寝て、反り腰の状態のまま固まってしまったら、起き上がるのは困難である。
イス軸法は、身体を固めない。
どこか固まっていたら、それは、イス軸法の言う体軸・中心軸では無く体幹である。
体幹は、体幹トレーニングによるインナーマッスル強化であったり、身体操作による意識的調整であったりする。
『武術に学ぶ 体軸と身体』の中の一本歯下駄を履かれている方の写真を見て、久しぶりに一本歯下駄を履いてみたくなり、一本歯下駄を履いて、ステップワークの練習をした。
すると、身体が一本歯下駄を履いていた時の事を思い出したのか、腰の調子が悪く、自分の体軸の感覚が微妙にズレているのを感じた。
その感覚は2日程続いた。
朝、イス軸法を行った後、スワイショウを1時間程した。
その後、玄関にあるガネーシャの仏像に水を継ぎ足そうと、鍋に水を入れて運んだ。
何回も往復するのが面倒なので、一回に沢山の水を入れた。
力を入れて持たないと、と思って持つと
肩と上腕に力が入り、鍋の重さが、そこで止まっているのを感じた。
肩と上腕の力を抜くと、何と、鍋の重みは、足から地面に抜けた。
「あっ、そうか。」
自分もそうだったのだが、所謂、伝統武術では、丹田、肚、腰と言う事を強調する。
肚に力を入れて、
腰に力を入れて、
丹田から力を出して、
でも、そうすると、身体に加えられた圧は、そこで止まる。
力を入れれば入れる程、そこで止まる。
それは、イス軸法の言う、体軸・中心軸、そして、これから言われるであろう自然軸とは違う種類のものになる。
久しぶりに、一本歯下駄を履いて、やっぱり、一本歯下駄と自分は相性が悪い、と言う事を再確認した。
で、ジムにいくつもある一本歯下駄についてだけど、これに関しては、
今後も使います。
えっ、今、イス軸法と相性が悪いって、言ってたやん?と思われるだろう。
この一本歯下駄、立って使うと相性が悪いので、座って使う。
上半身と下半身がバラバラになる初心者には、座って使う一本歯下駄は、使い方次第では有効である。
使い方に関しては、またの機会に。