賃金が上がらない、といっても日本の話ではない
フィリピンでも同様に上がらない
表は過去10年間のマニラ(NCR)の非農業部門の最低賃金(日給、ペソ建て)
右側には同時期の東京の最低賃金(時給、円建て)を表示した
フィリピンでは過去10年で28%しか上昇しておらず、全然給料が上がらないといわれている日本の26%と同程度である
驚くべき低い伸び率である
(出典)フィリピン中央銀行
日本の給料が上がらないのは、長引くデフレと低成長で説明できる
しかし、最近のフィリピン経済は順調で、実質成長率の伸びはアジアの中でも上位にランクされている
物価上昇も、年に数%は上昇している
これならばもっと賃金が上がってもよさそうだが、フィリピンの賃金上昇は緩慢である
資本家が搾取しているとばかりは思えない
何故フィリピンの賃金の伸び率は低いのだろうか?
なお、フィリピンの最低賃金は、各行政単位ごとに設置された、労・使・官の3者による「賃金と生産性委員会」により決定されるが、メイド、運転手といった家庭内労働者は適用外とされている
(続く)