先日起きたさいたま市の小4男児殺害事件について、様々な立場の人が様々な感想を述べているのを、興味深く読んだ。

 
 
 
やはり一番には、被害少年の母親に対して「一体なぜこのような再婚をしたのだろう🤔?」と不思議がる声が多い。
 
 

その一方で、特に継親経験がある人が多いかな❓この母親や加害男性を一部擁護するような意見を述べている人もいる。
 
 
 
 
いろいろな見方があるものだなと思う。
 
 
 
それは別にいいのだけど…、

母親や再婚相手を擁護する声の中に
「『無職の継父だから』事件が起きたというのは、偏見だ」
という意見があったのだが、私は「偏見」という言葉にはちょっと違和感をおぼえた。
 
 
 
 クローバー クローバー クローバー



子連れ再婚家庭における継親と継子の関係はひじょうに難しいものであるということ、
 
また男性の「無職」状態は種々のトラブルの引き金となる危険性を孕んでいること、
 
※もちろんすべてのケースにおいてではないと思います。
 
 

これは偏見ではなくて、社会の経験値と呼ぶべきものではないだろうか?
時代を超えて受け継がれてきた人々の知恵ではないのか?
 
 
 
 
人間の思考や行動のパターンの中には、時代背景によって移り変わっていくものも一部はあると思う。

でも、ほとんどの部分は人の本質として決して変わることはないだろう。
 
 
人が人に対して抱く愛情、欲望、嫉妬、憎しみの気持ちに時代の差はないだろうし、

また男と女も、女性も働くようになったり男性も育児に参加したりという変化はあっても、男と女が本来生まれ持つ性質が変化することはないだろう。
 
 
 
 
社会の知恵や経験値とはつまり、膨大な実験結果の蓄積だ。
なのでそれらを単なる「偏見」として一蹴するのではなく、そこから学ぼうとすべきではないか?
より幸せな社会を目指すならば。
 
 
 
 
ひとつ興味深かった意見として、
シングルマザーである某公式ブロガーさんが、事件の加害男性が無職であることへの批判的意見に対し
 
「シングルマザーだったこのお母さんは、自分の不在時にこどもの面倒をみてくれる主夫が欲しかったのかもしれない。
私も働くシングルマザーとして、家事育児をしてくれる人手が欲しいと思う気持ちはよくわかる。
シングルファーザーが『子育てや家事をしてくれる奥さんがほしい』と思うのは普通の事ではないか?
それが逆だというだけでなぜ責められるの?」

 

と書いておられた。

 

 

 

ウーマンリブ運動初期ならともかく、科学的に男女の脳の違いなども解明されてきている今の時代に、こういう考えを持っている人が未だにいるんだなー。
というのが正直な感想だ。
 
 

 男と女は違う。



男と女では、仕事に対するスタンスは決して同じではない。
男性の健全な精神の根幹には「プライド」があり、プライドと仕事は密接な関係にある。
 

また女性との違いとして、男性はパートナー女性と自分の「社会的な位置関係」にも敏感だ。
妻のほうが学歴や収入、社会的地位が高いということに対して、心がまったく波立たない男性は少ないだろう。
 
 
「男女平等の時代なんだから、妻が上でも気にしなければいいじゃないか❓」
「男だって、主夫を『仕事』だと思ってやればいいんじゃないか❓」
これらは単なる理屈でしかなく、実際それで夫婦円満にいくことはあり得ないとまでは言わないが稀なことであると、社会の「実験結果」が物語っているわけで。
 
 
 
 
 
子連れ婚についても、多くの継親経験者さんが自ら語っているではないか。
 

動物の行動をみてもそうであるように、他人のこどもを愛せない・排除したくなるのは生物としてごく自然の本能。
ステップファミリーにおいて、継親が「継子が嫌い」「継子なんていなくなればいいのに」という気持ちになってしまうのは仕方がないことだ。
 
 
 って。


これも、なにも近年わかったことではないはず。
だからこそ、多くの人が「やめておけ」と言い、「どうしてもしたいのなら慎重に!」と釘を刺すわけで。
 
 
 
 
 もちろんだからといって、
「子連れ婚」が絶対にうまくいかないわけではないだろうし、
無職男性との結婚も、そのほかの状況や条件次第では絶対ナシではないかもしれない。
 
★ちなみに私の実兄は過去、健康上の理由でいったん辞職し、2年ほど無職状態だった期間がある。
いろいろな事情で一時的に失職することは誰にもあり得ることで、それを否定するものではありません。
 
 
 
 
ただ、「子連れ婚」であり「無職男性」、
これらの要因が二つも重なれば何らかのトラブルが起こる確率も跳ね上がるということを、
若い小娘というわけでもない、それなりに人生経験を重ねてきているはずの40代の母親が予想できなかったことを、私はただただ悲しく思う。


ただし、さすがにいきなり殺人に結びつくとまでは想像し得なかっただろうから、そこに関しては本当に気の毒ではあるが…。