今期ずっと観てきたドラマ。

先日、M-1グランプリと同じ日に最終回がありました。

あああ。何から書いていいかわからないぐらい好いドラマだった。



最初、端島(軍艦島)を舞台にしたドラマが始まると知った時から期待してたけど、期待をはるかに超えてきた。

メインテーマはラブストーリーだけども、その背景の描写も実に丁寧に作り込まれていてすばらしかった。



日々石炭を掘るため、高温多湿の真っ暗な坑内で文字通り命懸けで働く男達。海の下なのでひとつ間違えれば海水が入ってくる。火事もよく起きていたらしいし落盤事故もあっただろう。3Kどころの話ではない。



けれども、炭鉱夫達の表情はみな力強く明るい。

というのはもちろんドラマの中の設定だけど、実際端島で採れる石炭は良質で、製鉄用原料炭として重宝されたそうだ。

自分達が掘る石炭が国の発展に大きく貢献しているという自負があっただろうし、最盛期は島全体がさぞや活気に溢れ、イケイケだったことでしょうねー。



鉄平と朝子はお互い想い合いながらも、結局は運命に翻弄され結ばれることなくそのまま生き別れてしまう。

その過程も結果も実に「切ない」の一言なんだけどぐすん、ひとつ朝子の行動で私が好きだなと思ったシーン。



プロポーズしてくれるはずだった夜に鉄平は忽然と姿を消し、その後まったく連絡もくれない。

さらには「兄嫁と駆け落ちしたのでは?」との噂も流れる中ズタズタに傷ついた朝子だけど…、

ある時ふと吹っ切れた表情でビンの花差し(こどもの頃に鉄平からもらって以来大切にしてきた)を捨て、同じ食堂で働き密かに朝子に想いを寄せていた虎次郎と一緒に出かけるようになる。

そしてそのまま虎次郎と結婚し、こどもも二人生まれる。



そうそう、そうでなくちゃ。と思うニコニコ

女は現実的だ。どんなに辛い失恋をしようとも時は止まってくれないし人生は続いていく。いつまでも立ち止まってはいられない。

女は男よりこどもを授かる年齢のリミットも早いしね。

鉄平のことは忘れることができず、何十年も心の底に持ち続けたわけだけど、それはそれとしてきちんと「現実の人生」も生きた。



一方の鉄平のほうは、生涯家族を持つことはなかったようだ。この設定は少し残念。

死ぬまで朝子への愛情と贖罪の気持ちを持ち続けた…というのがこのドラマの最大のポイントであるのはわかるけれども、でも人生って長い。

朝子との思い出の中にのみ生きるのではなく、他の誰かとも愛したり愛されたりを経験した人生だった…と信じたい。

実際、鉄平の人柄とビジュアルなら好きになる女性も少なからずいたはずだしさニヤリ




ただ、そうはいいつつもやはり最終回最後の、現在の朝子が想像する「幸せだった端島時代に戻り、大好きな島の人達に囲まれ、されるはずだったプロポーズを鉄平から受ける」シーンは一番泣けたえーん



この「ハッピーエンドだった場合の回想」シーンに私は弱い。

同じく強く心に残ったNHKのドラマ「ガラパゴス」の最後にも同じ手法?が使われていてこちらも泣いた。

自動車工場で働く沖縄出身の素朴な青年仲野(満島真之介)が不正を告発しようとして殺されてしまうのだけど、それが無事に帰郷し、育ての親でもある祖父と再会できて涙ながらに抱き合うシーン。

実際には叶わなかったことだけども、実はパラレルワールドでは本当にそうなっているのだ。と信じたい。