走るトレーニングと身体教育 | ひびのおと

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メモ代わりに日々のなかで気持ちが向いたことを更新 
千葉県市川市で治療院を経営しているので健康に関する内容が多いです

何度も東京マラソンを完走している50代男性。

右ふくらはぎ内側の違和感・痛みと全体的なメンテナンスで来院。

 

姿勢分析をすると右脚の重心が横方向では親指側、前後では足首より前方に偏っていました。

 

片足立ちをしていただくと、左脚は楽に安定して立ち続けることができますが、右脚だとフラフラして右ふくらはぎの患部に負担が集中して痛みがでます。

 

この姿勢のままでは患部を治しても、走るトレーニングをするたびに患部に負担が集中。

同じ症状を繰り替えすことになります。

 

身体を鍛えることが好きな方に多いのが、『痛みがある場所は鍛え方が足りない=もっとトレーニングをすれば解決!』という発想。

間違ってない場合もあるのですが、少なくとも今回は右脚で着地をするたびに患部に負担が集中しています。

 

姿勢と動作を分析して考えた治療方針のなかで重要なのは2つ

 

①右脚の重心が足首の真下にかかるように姿勢を整える

②内転筋を使う感覚を明確にすることで下肢の軸を正確にする

 

 

①が達成されると、下腿の重心ラインが脛骨に乗るので患部であるふくらはぎに不必要な負担がかからなくなります。

横方向は腰方形筋、大殿筋、、大腿筋膜張筋を中心に体幹の捻じれを修正することで対処。

前後方向は脊柱起立筋群、腸腰筋、大腿四頭筋を中心に修正。

左の外腹斜筋や横隔膜もアプローチしました。

 

 

②が達成されると走るトレーニングをするときに、下肢に余計な力みをかけずに脚を使うことができます。

着地をするたびに太腿全体(大腿四頭筋、内転筋群、ハムストリングス)をがっちり固める習慣があると、下腿も力んでしまいます。

内転筋群を使う感覚、大腿四頭筋で膝を伸ばす感覚、ハムストリングスで膝を曲げる感覚のそれぞれに意識を向けることで、着地時に最適な下肢の使い方ができるようになります。