肩凝りは何分で楽になるのか | ひびのおと

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千葉県市川市で治療院を経営しているので健康に関する内容が多いです

先日、患者さまからご質問をいただきました。
 
「肩凝りの人は、何分マッサージをすれば楽になると思いますか?」 
 
「例えば90分で楽になるなら、連続して90分したほうがいいのか? それとも45分を2回、あるいは10分を9回したほうが効果がでるんでしょうか?」
 
 
このかたは精神科のドクターで、なるべく薬は使わずに精神疾患を治療しようとしていらっしゃいます。
 
そして精神疾患には[肩凝り]などの身体症状も伴うので、そこにアプローチをすることで症状を改善できないかと考えての話題です。
 
 
肩凝りで悩んでいる皆様も、知りたいけれど質問しにくい内容に思えたので文章にさせていただきます。
 
 
私の考えですが、肩凝りの解消に料理のような・・・
 
 ①. 240g mehl (240グラムの小麦粉)
 ② 20g zucker(20グラムの砂糖)
 ③ 3 teeloffel Backpulver(ベーキングパウダー小さじ3杯)
 ④ 1/2 teeloffel Salz(塩小さじ1/2)
 ⑤110g Butter(110グラムバター)
 ⑥ 1 Ei(.卵1個)
 ⑦120cc Milch(120ccのミルク)
 ⑧ Alles schon umruhren (全てかき混ぜる)
 
というレシピのようなものは存在しないと思います。  
 
 
ちなみに上のレシピは、ドイツのピアニスト[ヘニング・シュミート]が、「妊娠中の妻が暑い夏を心地よく過ごせるように」との想いで作られたアルバムの曲名。  
 
冬でも、暖かくした午後の部屋に穏やかな空気を漂わせてくれます。 こちら  
 
 
さて肩凝りですが、筋肉も物質ですから刺激を与えれば変質します。
 
突起のある金属製のハンマーで牛肉を叩けば、やわらかいステーキが焼けるというのも同じ発想。
 
 
しかし、人体の状態では話が違ってきます。
 
 
私は、「背中のカーブが自然で、適切に開いた上半身の上に、頭の中心が乗っている」ことが肩凝りのない状態だと考えます。
 
実際、その状態になれば肩や背中が頑張らなくても、頭がフワリと体幹に乗っているので凝る必要がありません。
 
 
そこから考えると、その理想的な状態から患者さまがどれくらい逸脱しているかで、必要な刺激量が変わります。
 
極度の猫背や反り腰、対象物(ディスプレイや作業対象など)に目(=顔・頭)を近づける習慣が長期等の条件があれば、理想の状態にするためにより多くの刺激量が必要になるでしょう。
 
 
さらに、変化に対する感受性の問題があります。
 
年齢が高ければ刺激に対する変化はゆっくりしたものになりますし、その受け入れられる量も少なくなります。  
また、ご自分の考えに執着があり変化に対して否定的な場合にも、施術に対する結果はわずかなものになるでしょう。
 
 
これは、ある地点から目的地に向かう行動で考えると理解しやすいと思います。
 
 
目的地から50メートル離れた所にいるAさんと、目的地から1キロ離れた所にいるBさんでは、移動に必要なエネルギーは異なります。
 
また、目的地から1キロ離れているCさんとDさんでも、若くて元気で正しいアドバイスに従うÇさんと、年齢を重ねて体にハンデがあり正しいアドバイスを検証するまで動けないDさんでは、同じ地点からスタートしても目的地に着くために必要なエネルギーは異なります。