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一言もデンマーク語は話せないけれど、コペンハーゲンで暮らしてみる

デンマークのコペンハーゲンにある旧王立図書館に惹かれてコペンハーゲンで暮らすことに。
コペンハーゲンでの日々の暮らしと街で出会った人々の話。
ヨーロッバの旅行についての話も。

Mikkelerは約20種類のビールの中から好みのものを選ぶことのできるパブ。

カウンターにナンバリングがされた20種類のビールが並ぶ。
ビールの名前、種類、アルコール度数、
フルーツなどのフレーバーがついている場合はそれも書いてある。
値段が二種類書いてあるものに関しては
ハーフパイント/1パイントから選ぶことができる。
(気持ち割高でもハーフパイントでいろんなテイストを試す方がおすすめ)

ビールでも何でも風変わりなテイストのものを
試したくて仕方がない私。
20種類の中から変わったものを探していく。
ゾンビなんとか、とかスノウなんとか、とか名前も独特。

そこで見つけたのは、ココアとバニラの風味の効いた黒ビール。
黒糖かと思うくらい独特な甘みがあり、
ビールの苦みがあまり好きではない私にはぴったり。
ギネスが好きな人はおそらく好きになりそう。



2杯目はブラックベリーの風味を効かせた酸味のある一杯。
独特な風味なんだけど、スーパードライみたいに刺激があって
ぐいぐい飲んでしまう。
(あまり飲めないのに…)

そして、侮れないのがここのサラミ。
個人的にサラミはあまり好きではないのでほとんど食べないけれど、
ここのは脂っぽくないし肉に効いたスパイスも絶妙で
サラミ嫌いの私の手が止まらないほど美味しかった。
(正直、このサラミが食べたくてまた行こうかと思うくらい)


数名でわいわい飲むグループが多いけれど、
中には一人でグラスを傾ける人の姿もちらほら見かけるので、一人でトライしてみてもOK。
(実際、私も初めて行った時は一人だった)
昼の13時からオープンしているので、贅沢に昼間から飲めるパブ。

Mikkelerはヴェスタブロという
ニューヨークで言えばブルックリンのような、
ロンドンでいえばブリックレーンやブリクストンのような
いわゆるヒップスターが集まるようなエリアにあるんだけど、
中央駅裏のコペンハーゲンにしてはあまり治安のよくない界隈にも隣接しているので、
夜遅くに訪れる際には注意を。
個人でボートを所有している人も多いコペンハーゲン。

一度は誰かのボートに乗ってコペンハーゲンを水際から見ていたいなと思っていたら、なんとクルージングに参加させてもらえることに。


多くの地元の人がボートを係留しているクリスチャンハウンからクルージングはスタート。
ビール片手にクリスチャニアやブラックダイヤモンド(王立図書館)、
クリスチャンボー宮殿、マーメイド、アマリエンボー宮殿、
オペラなどコペンハーゲンの名所を見ながらあちらこちらへ。

観光ボートと違ってルートに制約がないから
「ここ行ってみようよ」っていう気軽なノリで行き先を決められるのが
自分たちでクルージングする時の楽しいところ。


こんなちょっと隠れたスポットにも潜入。
ドックのようにも見えるけど、普通に人が住んでいるんだとか。

デンマーク人5人とイタリア人に私、
最初は7人でスタートした今回のクルージングでは、
休憩するために係留するたびにカナダから来た女の子2人、
デンマーク人の女の子2人…と少しずつ人が増えて最後は11人に。

既に12月の東京と同じくらい冷え込んでいるコペンハーゲン。
風は冷たかったけれど皆慣れているらしく、
(そんなの無理!私は常時屋根の中に避難)
思いっきり風を受けながらの4時間。
でも新しい人との出会いもあったし、
普段見ることのできない視点からコペンハーゲンを再発見した一日だった。

もうひとつは詐欺だったのか慎重なのかよくわからないんだけど、
手口が似ているからきっとこれも詐欺だったんだと思う。

これも、コペンハーゲン中央駅から自転車で10分ほど行ったところ。
とは言え、駅から10分も行けば普通に住宅街の地域もあるのでロケーションからは何とも言いがたい。

この物件もメールを送ると30分ほどで返信が来た。
平日の昼間なのに。
紹介文にはフルタイムで働く20代女性と書いてある。

ただ、こっちの物件の方が手口が少し巧妙で、
FEDEX関連で働いているから時間が不規則なの、と書いてきた。

でも、この物件も最初から物件の写真が添付されていて、
部屋を見せてくれとお願いしてもその点は無視されてしまう。

しかも2回目のやり取りで、本人の顔写真が添付されて来る。
(私、こんな感じという)
いかにもパーティー会場かどこかで携帯で撮った顔写真という感じなんだけど、
写真を見る限り、決して美人でもないし割とワイドな女の子。
妙にリアリティがあるんだけど、
じゃあ彼女とシェアをしたいかといわれると、そういう感じは湧かない。

しかも割と細かい家の規則が書かれている。
(この辺りにも妙にリアリティがある)

でも、最後にやっぱり、これは両親の物件だから
弁護士にあなたのことについて書類を作ってもらっている。
さらにデポジットと最初の1ヵ月家賃については
早急に銀行振込をしなくてはならない。

…と書いてある。

後から、コペンハーゲンに1年以上住んでいる日本人の方に物件探しについてきいてみると、中には詐欺の物件もあって、こういう場合は詐欺だと思った方がいいよと教えてくれた。

・やたらレスポンスが早い。
(普通の人なら返信までに1~2日かかる)
・部屋を見せてくれない
 見せられない裏事情がある
・デポジット/家賃の支払いが銀行振込
 ちゃんとした人なら現金で受けてくれる

今回の2件は明らかに当てはまりますね。

いろいろやり取りをしていると、銀行振込の方がいいと言われたケースはあったし、
(先方曰く、借りる約束だけしてバックれられたら困るから)
レスポンスの早いまともな人もいたけれど、
「部屋を見せてくれない」という物件だけは絶対に避けた方がいい。
(そもそもそんな部屋存在しない)

留学生の中には騙されてしまう子もいるのかもしれないけれど、
どうしても住む場所が必要だという「切羽詰まった状況」に
つけこんで詐欺を働くのは許しがたい。

(お年寄りを狙った日本の詐欺も許しがたいのはもちろん)

コペンハーゲンにも「振り込め詐欺」がある。

ありもしない賃貸物件の広告を出して、
デポジット(保証金)と1ヵ月分の家賃を振り込ませる、
という賃貸物件詐欺だ。

主にコペンハーゲンに来たばかりの学生が狙われるという。

私も家を探し始めた当初、まだdbaのことも知らず、
どんなサイトを使ったらいいのかわからず
そうだ、東京でCraiglist(クレイグリスト)を使って
部屋探しをしていた友達がいた、ということを思い出した。
Craiglist Tokyoなら、サイトが英語だから日本語がわからなくても心強い、と。

きっとコペンハーゲンにもCraiglist Copenhagenがあって、
そこにも物件がでているはず、と浅はかにも考えたわけだったけど、
これが大きな落とし穴だった。

Craiglist Copenhagenを開いてみると、
数は少ないけれど、いくつか賃貸物件が出ている。
それも、コペンハーゲン大学の近くやチボリ公園の近くという
セントラル中のセントラルが3,500クローネ程度(約7万円)で出ている。

何だこれ!と思って早速コンタクトを取ってみると、
30分もしないうちに返信が来た。

そのメールには部屋はこんな感じだ、という写真が添付してあって、
これが過剰にきれい。まるでモデルルームみたいで、
いやいや、こんなにきれいじゃなくてもいいんだけどな。、
と思いつつ、写真もいいけど一度部屋を見せてほしいとお願いする。

すると、そのメールに対して今度は15分くらいで返信が来る。
今度のメールにはなぜかその人のパスポートをスキャンしたものが添付されている。
パスポートはイギリスのもので、黒人女性の顔写真が載っている。
(何、これ私二もパスポートのスキャンを送れって言ってるの?絶対ごめんなんだけど)

彼女はそれと一緒に、物件はイギリスにいる両親のもので、
今他にもたくさんの応募者がいる。
だから一番最初にデポジットを彼らに振り込んだ人がその部屋を借りられるわ。だから、すぐにロイズ銀行の・・・(口座番号)に振り込んでねと書いてある。

察しの悪い私でもさすがにこれはおかしいとわかる。

しかも、また10分くらいしてから同じアドレスからメールがくる。
「連絡して下さってありがとうございます。私は○○で、
この物件はイギリスの両親のものです。したがって…」
という定型メールが送られて来る。

しかも、さっきまでは割とくだけたメールだったのに、
このメールはやたら丁寧で堅い文調。
どう考えても別の奴だろ!と突っ込みたくなる。

これはおかしいと思って連絡を取るのをやめる。
(どう考えても時間の無駄だ)

すると、一時間ぐらいしてから催促のメールが来る。

「振り込んだ?」

振り込むか!

また二時間くらいしてからメールがくる。

「エマージェンシー(緊急)!」
「急いで振り込まないと、部屋は他の人に譲るから」

そんなメールが次の日まで延々と送られて来て、ぱたりと止んだ。

これが私が遭いかけた詐欺、その1。

2014年現在、ざっといってデンマークの求人市場は約17,000件なんだそう。
景気の良かった2007年に比べると半分程度だけど、
リーマンショック後に比べたら随分回復してきたそう。

デンマークでの仕事の探し方は
・求人情報WEBサイト

・Linked In
日本ではFacebookと比較するとマイナーなLinked In。
でもデンマークでの影響力は絶大なんだそう。
プライベートで使用するSNSサイトであるFBに対して、
自分のキャリアなどを書き込み、つながりなどを利用して就職につなげていくとか…。

・ネットワーキング(いわゆるコネ)
コネというと日本では「上司の○○さんの娘さんが…」みたいなイメージがあるけれど、
デンマークで仕事を探す際には人と人とのつながりを通じて
仕事を紹介してもらうということも一般的。
さっき求人市場は約17,000と書いたけれど、
市場に上らない「隠れた求人数」というのは
実は70,000件にも上るそう。
だからいかに人とのつながりを広げるか、ということが
デンマークで仕事を探す際には非常に大切。
既存の友人のつながりだけでなく、
コミュニティや趣味のクラブなどいろいろな集まりがあるので、
そういうところから人脈を広げていくのが有効なんだそう。

私もイギリスから戻って就活をした際には
自分の大学の教授からあるフリーランスの方を紹介してもらって、
その方から私の働きたい会社の方を紹介していただいて…という経験がある。
その時に言われたのは「いきなり履歴書を持ち込まれても採用しなかったけれど、
○○教授の紹介だったから採用してみようかと思った」と言われた。
数十分話しただけでは当人の能力まで測ることができないから、
信頼のおける人のレファレンスが効果的だということ。
悪い意味じゃなくコネって大切なんだなと実感した一コマだった。

・持ち込み
募集をかけていなくても自分からCV(履歴書)を持ち込んでお話しするのもひとつの手段なんだとか。
たとえば採用までに至らなくてもインターンシップからスタートとか、とにかくきっかけ作りに有効。
これはイギリスでも一般的だったし、日本でも積極的な就活学生はやっていると読んだことがある。

コネが効果的という点ではデンマークに来たばかりの外国人にはハンデがあるけれど、
meet upなどを活用してコミュニティの輪を広げていくのがいいそう。
デンマーク人は日本人同様、他人に対してオープンマインドではないので
(仲良くなると皆いい人たちばかりなんだけど)
いろんな手を使ってコネクションをつくっていくのが就職につながる意外な近道だったりする。