つぐない | 映画、言いたい放題!

つぐない

脚本ゼミのお友達で作る映画を観る会で

女性メンバーの支持を得て、

今回はこの作品に決まりました。(^^)


1930年代、戦火が忍び寄るイギリス。

政府官僚の長女セシーリアは、

兄妹のように育てられた使用人の息子、ロビーと

心を通わせ合うようになる。

しかし、

小説家を目指す多感な妹ブライオニーの思い込みが、

ロビーに無実の罪を着せ、

彼は刑務所に送られてしまう。


イアン・マキューアンの小説「贖罪」の映画化です。

映像がとても綺麗。

キーラ・ナイトレイが女神のように美しいです。

この映画、

観終わった直後は構成の悪さが気になって

いまひとつな感じだったのです。

でも、あとから心に来ました。

テーマは「贖罪」。

自分はちっとも悪くないと思っていること、

あるいは、良いことだと思っていたことが

実はものすごい恐ろしいこと、罪深いにことに

気がついた瞬間て、

どんな気持ちだろうか?

成長していくうちに、罪に気が付き、

その罪を償おうと生きて、もっと成長すると

その罪は償えないほど大きな罪だったことに気づくという感覚。

果てしない絶望感。

罪とははたして償えるものなのか?

最近頻繁に起こって問題になっている少年犯罪のことを

考えずにはいられませんです。

大人になって過去を振り返ってみると

恥ずかしいことだらけというのは

不肖の私だけではないだろう。

気がついたら手が血に染まってるということがなかったということは

今までの私は、ラッキーな人生だったのかもしれない。

映画の前半、

私はブライオニーのあまりの間の悪さに笑っていた。

実際、そういう間の悪い子供っているから。

ブライオニーの間違いは些細なことだ。

でも彼女の潔癖さとちょっとした嫉妬が

彼らを死に追いやったのだ。


川で溺れたエピソードをロビーの回想にして

ブライオニーに説明させたりとか、

構成がいま一つな感じなので

映画としてはすっきりしてない感じです。

戦争のシーンも長い。

誰が軸なのかがわかりにくい。

音楽の使い方も工夫されているけれど、

ちょっと説明チックな感じを受けます。

でもそれ以上にテーマはずっしり来ます。



ストーリー  ★★★
映像     ★★★★
音楽     ★★★☆
総合評価  ★★★☆


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