Middlemarch

 

著:ジョージ・エリオット(George Eliot)

訳:廣野由美子

 

Originally published in 1871

2021年3月20日 初版第1刷発行

光文社古典新訳文庫

株式会社光文社

堺市立図書館より貸出

 

 

ミドルマーチをとうとう読了しました。

第7部 二つの誘惑での

バルストロードのくだりが一番スリリングで

面白かったです。

ドロシア、ラディスロー、ロザモンド、リドゲイトの

4人の恋愛模様では

情に流されず理性でもって善行を行おうとする

ドロシアが魅力的に描かれていると感じました。

リドゲイトは情に流されてしまった

ロザモンドの姿のように思えました。

ドロシアとリドゲイトが恋愛関係にならないのは

小説の中で2人は対比されており、

間違った結婚をやり直せたのがドロシアで

そうできなかったのがリドゲイトなのだと思います。

 

リドゲイトはフェアブラザーと

友情を結んでいたにも関わらず、

最初の病院付き牧師に

フェアブラザーを推薦しなかった時点で

この終局に辿り着く運命のように思えました。

リドゲイトのラディスローとの

友人関係はリアリティを感じました。


そしてフェアブラザーと付き合いがあり

そしてロザモンドの兄であるにもかかわらず

メアリーとフレッドは

ロザモンド夫妻ともドロシア達とも

接することなく

ミドルマーチで幸せな結婚生活を過ごします。

ラディスローと再婚したドロシアも

ロザモンド夫妻も最終的に

ミドルマーチを出ていかざるを得ない

羽目になりますが

このカップルだけはミドルマーチで

平凡な結婚生活を送ります。

第8章 日没と日の出では

フレッドとメアリーのプロポーズで終わります。

エリオットは結婚に失敗しなかった

この2人、

特に幼い頃から自分だけを想い続けた

フレッドを選んだメアリーを

一番肯定的に描いているように思いました。

 

 

 

 

ミドルマーチ1・2・3巻の感想は下記から