日本海軍 第四十二号+第六十六号水雷艇 1901(1:200 orel) ペーパークラフト | ladder-23のペーパークラフトとか日記

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Torpedo Boats No42 & No66(orel 1:200)
日本海軍 第三十九号型水雷艇 第四十二号水雷艇・第六十六号水雷艇セット

 

日露戦争時の日本海軍・第四十二号&第六十六号水雷艇セット、完成です

日本海軍 水雷艇 42号・66号 1:200模型

 

日露戦争時の日本海軍の艦艇自体が一般的には知ってて戦艦三笠くらい…な中で

更に固有名もない番号呼びの二等水雷艇、とマイナーなモチーフのモデルです

日本海軍 水雷艇 42号 & 66号模型

自分もこのorel社のカードモデルとしては珍しい日本艦船のキットという点で購入していた為どのような活躍をしたかは知らずにいたのですが、今回の製作を機に調べてみても他の同型艦と共に旅順攻略戦に参戦、旅順港に立てこもるロシアの戦艦セヴァストーポリへの夜襲を敢行し戦闘不能に追い込んだ…位の記録しか見られませんでした

 

今回製作の2隻は共に第三十九号型水雷艇に属する同型艦、イギリスのヤーロー造船会社で部品単位で建造されたものを四十二号は横須賀で、六十六号は佐世保を組立てた物でした
日本海軍 1/200 水雷艇42号・66号セット

 

旅順での夜襲で第四十二号水雷艇は戦没、六十六号はその後日本海海戦にも参加し日露戦争終結後まで生き残っていたようです

日露戦争 水雷艇 42号 66号 模型

スマートな船体に3基の魚雷発射管(船首固定1,旋回式2)を備えて火砲は船尾に57mm砲が1門だけ、という敵に向かって突撃して魚雷を発射して離脱するという役割の明白な外見

日本海軍 第39号型水雷艇 42号・66号セット

同型艦の二隻セットですがパッと見の船体色を含め、細部の違いは結構多いキットです

この違い、同時期でこのように違っていたのかそれぞれ別の時期(建造時+日露戦争時…とか?)を再現したモデルなのかはキットの方の解説にも記述がないのではっきりさせることができず…

日本海軍の艦艇は日露戦争以前は見栄えのよい白に近いグレーで開戦を機に所謂軍艦色に塗り替えられてるので四十二号の方が建造時の状態でマストや指揮所が増設された軍艦色の六十六号が開戦後の状態のような気はします

 

日本海軍 水雷艇 42号・66号 1/200

魚雷の発明・実用化以降、安価な小型艦艇で大型戦艦や装甲艦を撃沈可能な非対称性を持つ水雷艇は、

各国で積極的に配備され、海上作戦における深刻な脅威となりました。

そのため、水雷艇から大型艦を守るため、つまり水雷艇を駆逐するための小型艦艇「水雷艇駆逐艦」が登場します。

 

水雷艇駆逐艦は、水雷艇よりも大型かつ高速で、射程の短い魚雷しか装備しない水雷艇(そもそも魚雷は大型艦相手に温存する必要がある)を、

魚雷の射程外から迎撃可能な小口径速射砲を搭載し、水雷艇に対する優れた防衛力を発揮しました。

日本海軍 第四十二号水雷艇・第六十六号水雷艇

しかし、水雷艇側も水雷艇駆逐艦の防御を突破できるよう速度や防御力、火砲の強化を求められ、次第に大型化する…この「いたちごっこ」の結果、水雷艇と水雷艇駆逐艦はほぼ同等の存在へと発展します。

 

やがて、単純な水雷艇という存在は発展的に消滅し水雷艇駆逐艦も当初の任務である水雷艇の駆逐に加えて、自ら魚雷を搭載して敵大型艦を攻撃する役割を担うようになります。

結果その役割は「水雷艇駆逐艦」に限定されなくなり、単に「駆逐艦」と呼ばれるようになりました。

 

その後、第一次世界大戦を経て第二次世界大戦、そして戦後に至るまで、駆逐艦の役割は水雷戦闘や艦隊防御に加え、対潜哨戒、対空防御など多岐にわたる多用途艦へと変化していきました。

 

今回製作した第三十九号型水雷艇は、二等水雷艇としてはやや大型で重武装の仕様となっており、

後の駆逐艦へと移行する過渡期的な存在だった、とされています

水雷艇 第42号、第66号 1:200模型

最後に大分前に作った駆逐艦「陽炎(初代)」と

今回の水雷艇とは同じメーカー、同スケールのorel社の1:200スケールモデル

建造時は大型の水雷艇と分類されていましたが後に日本海軍の艦種の整備に伴い駆逐艦へと変更されました

 

今回は久しぶりのorel社の艦船カードモデルでした

艦船モデルではよく作るJSC社のカードモデルに比べると部品が細かめで上級者向けの印象のメーカーのモデルですが、あっさり目の小艦艇と言う事でそれほど製作難易度は高くなかった実感ですね。

 

同社のモデルも結構積んでしまっているのでこれを機にちょっと消化していきたい所です