アブロカナダ VZ-9 アブロカー (1:144) ペーパークラフト | ladder-23のペーパークラフトとか日記

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Avro Canada VZ-9 Avrocar(fiddlersgreen)

アブロカナダ VZ-9 アブロカー 垂直離着陸実験機

1:144スケール ペーパークラフト

 

先日のアブロカナダ・プロジェクトY計画機から続いて

アブロカナダの飛行機械で簡単なモデルを

フリスビーかあるいは自動掃除機かといった見た目の円盤機

VZ-9アブロカーです

 

プロジェクトYでは成果を出せないまま予算を使い潰してしまった

アブロカナダのジョン・フロスト技師ですがその研究は

当時、列国同様に垂直離着陸機の研究を進めていた

アメリカ国防総省の目に留まり、米海軍・陸軍の共同出資の元

アブロカナダ社による新たな垂直離着陸機開発計画がスタートします

計画にあたり大小様々の円盤機を提案するジョン・フロスト技師の開発チームに対して

米国防省は先ずは小型の実験機の製作を求め完成したのがこのVZ-9アブロカーでした

 

 

アブロ「カー」という名前の通りこの実験機の段階で求められたのは

空飛ぶジープのような二人乗りの軽快な飛行機械でしたが

3基のジェットエンジンを搭載て吸気ファンを回し機体下面外周の

スリットから気流を噴出して飛行する…というこの実験機は

結果、地表効果で1mほどを浮上するのがやっとのホバークラフトと大差ない

航空機と呼ぶにも怪しい性能のもの

 

アブロカーの開発チームは機体の改善や再設計によって

性能の問題は解決すると提案(と予算の追加の要求)を行いましたが

当時、いくつもの垂直離着陸機の開発計画を平行していた米軍にあっては

将来性を見込めないアブロカーに追加の予算を出すことは無く

2機の実験機を持って計画はキャンセルとなりました

結果、ジョン・フロスト技師の思い描いた
自在に飛行する円盤機は現実となることはありませんでしたが
アブロカーの研究データは後のダクトファン機構の研究に
活かされた物もあるとも言われます
 
 

今回のモデルは低難易度で幅広いジャンルのモデルを扱っている

fiddlersgreenから、見ての通りの簡単な構造です

 

実機は写真を見ると潰れた饅頭のような

緩やかなカーブの断面を持つ円盤ですが

このモデルとしてはシンプルな1部品の円錐型

小さいスケールなのでそれほど気にはなりませんが

 

底面もほぼただの丸い蓋、大きいスケールで作る時は

補強した方がいいですね、そんな機会があるかは不明ですが

 

円盤以外は風防とファンくらいしか追加物がないのでサクッと機体完成

 

着陸脚…も走行を前提としていないので

家具のキャスターのような簡素なもの

実製作時間としては2時間も掛かっていないのですが

これで完成

意外と完璧な円盤機というのは作る機会がないので

課題にしたい所もあって意外と面白いアイテムでした