T-class submarine P354 HMS TURPIN 1:200
(MODELARSTWO OKRĘTOWE 2/2020)
イギリス海軍 T級潜水艦 P354 HMSターピン ペーパークラフト
潜水艦HMSターピンこれにて完成です
イギリスの潜水艦では以前M級潜水艦を製作したのですが
その際に他の潜水艦も調べて独特のシルエットで気になっていたのがこのT級潜水艦
艦首船体に内蔵された6基の魚体発射管に加えて
外装式の魚雷発射管を備えているため艦首が上に膨らんでいるのが特徴です
斜め後方に向けても外装式の魚雷発射管
どこかSFに出てきそうなシルエットです
先日の最後の製作時点からは艦橋前の伝声管らしいパイプと
艦橋後のアンテナガードのようなフレームを追加
台座は以前作った別のモデルの型紙からネームプレート部分を変えて作りました
T級潜水艦は第二次世界大戦前から大戦中に渡りイギリスの潜水艦の主力を務めた艦型
ソナーなどの潜水艦探知技術が発展するに伴って大型の潜水艦は探知されやすくなる想定のもと
従来よりも一回り小型に設計されています
船体の小型化に加えて、探知距離外からの魚雷一斉射による先制攻撃能力が
重視され先述の通り内装6基+外装4基と言う同時代でも突出した同時発射能力を持っていました
しかし実運用面では後方向けの魚雷発射管がない事への不満も多かったらしく
セイル両脇の2基の外装発射管が前を向いているのは初期の生産型に留まり
第2グループ以降では後方に発射方向を変更されています
今回製作の「ターピン」は第3グループの1隻
第2グループまでは船体中央に向けて波打つような独特の形状をしていた
上甲板が平坦になるなど、特異なシルエットのT級の中ではすっきりしたスタイルのグループです
艦名のターポンはイギリスでは有名な追剥ぎ強盗ディック・ターピンより
悪行の末に犯罪者として処刑された人物ですが没後に大衆小説の中で美化され
創作の中では駿馬を駆る義賊として知られるようになりました、潜水艦ターピンのシンボルマークにも
馬があしらわれています。
第二次世界大戦を通じて多くが戦没したT級潜水艦ですが
ターピンは戦争を生き抜き、戦後はイスラエル海軍に売却
INSレヴィアサンと艦名を変え1978年まで軍籍にありました。
日本で言えばイ号潜水艦位の世代の潜水艦が昭和の後半まで軍籍にあったというのは
随分なご長寿だったようです。
今回製作したモデルは
ポーランドの艦船模型誌「MODELARSTWO OKRĘTOWE」より
2020年2月の特別号に付属した1:200スケールモデルです
少し前に作成した対潜哨戒艇キリーベグスと同じ出自ですね
雑誌の付属という体裁ですが一般販売のカードモデルとは遜色のない品質のモデルでした
誌面量の問題なのか製作者が艦船模型誌の読者である事前提だからなのか
組立説明についてはなかなか簡素でした、その点では上級者向け寄りかもしれませんね
と言う訳で11月を2/3ほど使って完成の潜水艦ターピンでした
潜水艦も格好いいですが次はもう少し派手な船にしたいですね