見えるものがすべて・・・ | 自閉症スペクトラムの窓

自閉症スペクトラムの窓

~そのままの君と~  自閉症の息子と、家族の日々を綴って・・・

父と母、兄と妹の家族4人の生活は、山あり谷あり、時に綱渡りな状況です。

笑いあり、困ることあり、ハプニング多々あり。

たいへんなことも多いけど、どうせなら笑顔で過ごせたらと思っています。

LADです。今日は、底冷えする寒さでしたね。1週間経たないうちに、20度越えとこの寒さは、体にこたえます。風が冷たかったのですが、空気が澄んでいて青空がきれいでした。


自閉症スペクトラムの窓-冬空


今日は、私の歯医者の日でした。顎関節症の治療もだいぶ進んで、今日は、古い金属のクラウンを取り除いて新しいものを詰めました。歯に当たる感がなくなり快適です。あと治療には、どれくらいかかるのでしょうか・・・まだまだ掛かりそうですが、がんばります。


『k’nex』という、以前もらってきた、組み立てブロックを息子が組み立て直していました。最初に見た時にこの状態でした。


自閉症スペクトラムの窓-k’nex


さらに1時間半後、戦闘機が出来上がっていました。設計図はなく、箱に書いてあった絵のみを頼りに組み立てたようです。なかなかの出来栄えなのですが、気が付いたことが1つ。


自閉症スペクトラムの窓-k’nex2   自閉症スペクトラムの窓-k’nex3


写真ではよく見えませんが、機体の下に梁のような出っ張りが左側だけに作ってあります。


「なぜ左側だけ?」と思ったら、主人が帰ってきて、指摘されて謎が解けました。息子は、
ブロックの箱の絵を見ながらこの戦闘機を作りました。


箱の絵は片側から見ての絵だったので、見える方にしか梁を作らなかったのです。車輪も左右対称ではありません。


すなわち、見えるところしか作っていないのです。私たちなら、たぶん左右対称だろうと想像して、見えないところをつくれるのですが、自閉症の息子は、そうはしません。見えることがすべてなのです。


自閉症の子にとって、無い部分を想像で補うということは、すごく難しいことなんですね。あらためて実感しました。


見えないことは、ないことなので、その特性を使って支援をしています。見えるから、イタズラしてしまうのです。なので、パソコンや、プリンターは、布をかけたり、段ボールで箱を作って隠してしまいました。小さいものは、引き出しにいれたり、背の届かない棚にしまいました。


これで、ずいぶん息子を叱る事が減りました。目か見る情報に引きずられやすい、視覚優位な子たちです。こちらが、情報量を調整する事が大事になりますね。


【今日のいいとこ探し】


夕方、母のビグライフを見るために、パソコンの近くにイスを持ってきた息子。妹も見に来たのですが、狭いので場所がありませんでした。


息子が「抱っこして、高い高いしてあげる」と言って、娘を膝の上にのせて、パソコンをみせてくれました。微笑ましい一シーンです。やさしい兄ですね。