新型コロナウィルスによる肺炎に関して、初動の遅れた感じの日本。


本当はイベントなどの「自粛要請」ではなく、「自粛命令」でないと いけなかったんじゃないかと一か月前から思っていた今日この頃。


とりあえずこの記事では休校などの措置について見ていきましょう。


北海道知事臨時記者会見 令和2年2月26日(水)


また、先ほど申し上げた、保護者の方に対する負担、こういうことについても、われわれは国が動こうがどうだろうがやります。ただ、国としてもやってもらわないといけないことがございますので、文部科学省のほうから、そういった経済団体といいますか、そういうところに対してもご協力についてお願いしてほしいということも依頼しました。
しかしながら、そこは、政治判断というのは結果が全てでございますから、その結果責任というのは知事が負うわけですから、そこはしっかり私自身が負うということで、ご理解、ご協力をぜひいただきたいと思っております。

上記発言の通り、北海道知事は判断に対し責任を持つ立場であることを表明しています。
素直に称賛できることでありますが、国の動きを待てないとまで明言しています。
しびれを切らして動いた、ということです。


さて、国が動いたのは北海道知事の決断を受けた後です。
正直、すべてのことを熟知する人はいないと私も思うし、だからこそ 有識者会議や専門家会議が必要であり、その提言を確認するのが長であると思います。
ただ、はたから見ても国が動いたのは遅かったと言わざるを得ません。 初期の感染対策もザルなうえに、しばらくの間は「不要不急な外出は控えよ」だけです。 「潜伏期間10日前後」という難しい状態で感染者が広がりを見せていく中では、 10日もウィルスを保菌したまま行動していたと等しいのです。
なぜなら、感染が確認されたとき、すでに10日経過した後だからなのです。


新型コロナウイルス感染症対策本部(第15回) 令和2年2月27日


多くの子どもたちや教職員が、日常的に長時間集まることによる感染リスクにあらかじめ備える観点から、全国全ての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について、来週3月2日から春休みまで、臨時休業を行うよう要請します。なお、入試や卒業式などを終えていない学校もあろうかと思いますので、これらを実施する場合には、感染防止のための措置を講じたり、必要最小限の人数に限って開催したりするなど、万全の対応をとっていただくよう、お願いします。
また、行政機関や民間企業等におかれては、引き続き、休みが取りやすくなる環境を整えていただくとともに、子どもを持つ保護者の方々への配慮をお願いします。
こうした措置に伴って生じる様々な課題に対しては、政府として責任をもって対応してまいります。

何だかまどろっこしいです。それぞれを理解していくと、
・全国全ての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校に休校を要請
・入学式や卒業式などは、感染防止措置及び最小限の人数で催行
・行政機関や民間企業には、配慮をお願い
・上記措置で生じた課題は政府が責任をもって対応
ということになります。


さらに読み返していくと、それぞれの対応は「お願い」である、課題が生じたら責任をもって対応、ということになります。


これが意味するのは、総理は責任逃れの道を残している、ということです。
そう、あくまで「お願い」なのだから、ということです。
責任をもって、とは言っておきながら、義務でも責務でもないと言ってしまえば終わりです。
……そういえば、数々の説明[責任]、果たされてます?


これが危機管理のアベ (日本安全保障・危機管理学会 の名誉会長) 、どっちかというとアベコベっぷり。
自らの地位の危機管理にだけは長けているといえるかもしれません。
(といってもこれの危機管理は軍事面だけかな?よく言うエコがエコロジーとエコノミーでは違うようなことでしょうか。
でも原発の時に管首相は残絶した指令系統に苛立って緊急で動きましたよね。ああいうのは立派な危機管理課と思います。)


そもそも危機管理とは、普段から不測の事態に備え、初動の遅れや対応の遅れが発生しないように あらかじめ準備しておくこと(予防)、そして不測の事態においては先回りして対策を講じれるようにすること(対策)を言います。
今、世界は偏見にあふれています。中立を求められるはずのWHOもあれ ですし、日本に至っては もメディアも正しい情報を流せないでいます。私たちができる危機管理(予防と対策)は、普段から備える(予防)、余計に買いすぎはしない(対策)、 正しい情報かどうかを自己の責任において判別する(予防と対策)、ということなのでしょうか。

ちなみに私は一斉休校の決定を非難してはいません。一斉休校の要請よ決定し、責任の所在を不明確にしたことに 非難しているのです。データなんか待たなくとも危機的状況は普通の人ならわかるはずです。 「不要不急の外出は控えよ」ではなく、「緊急事態」を宣言し、イベント等の中止を「自粛要請」ではなく「強制」することで 催事にてイベントが開催できなかった時の保険(例:東京マラソン)が おりるように動く、これが目指すところだったと思っています。