Kiya(キヤ)が休業になりました。
最近になってようやく実感が湧いて…久しぶりの投稿は感傷的な思いからです。
品番3980
キヤとラ・シャンブルの付き合いは26年くらい??キヤがまだ独自のパイル素材で素敵なタオルやスリッパ、トイレタリー、ベッドカバーを作っていた頃から始まりました。
25年前辺りからブラジャーを作るようになり、当初は???って思うようなブラジャーもありましたが元来まじめな物作りをする会社。メキメキと力をつけて行き、多くのファンを獲得していきました。
当初からのお客様でキヤ一筋!の方はとても多いのです。
ですから休業をお知らせした時はまとめて10本(ブラジャーの単位を本で呼んでいます)、8本、5本とご購入のお客様が多発。嬉しいやら悲しいやら複雑な思いでした。
ひと段落して今後を考えた時、今の市場にこんなブラジャーを作っているところがあるのだろうかと焦りに似た苛立ちを感じます。
ブラジャー販売歴30年の正直な思いですが、全ての要素をぎゅっと詰めて適正価格!とお勧めできるブラジャーはなかなか出会えない。
・ゴージャスそうに見せているだけで基本パターンは同じ、小手先を変えただけ。ブランド向上にお金をかけてるから価格が高い。
・インポートブラジャーは輸入課税や輸送費、コーディネーター代、代理店販権獲得費などが商品代に転嫁され価格が高い。
・中国製なのに日本ブランドを謳ったり、海外ブランドを謳ったりとまやかしのまま価格が高い。
・素材(レース、ストラップゴム、パワーネット)は一流ブランドっぽいけど安価な物を使い、海外製だから…と価格が高い。
上記のように、なんだそれ?と思わせるブラジャーは悲しいかなたくさんあるんです。
でも、それを消費者はわからない。見抜けない。いい物を見てないから、触ってないから、身につけてないから。
安かろう悪かろうはまだ仕方ない。高かろう悪かろうはダメでしょう。
当店ではブラジャーのお直しをしますから縫製の優劣がよくわかります。キヤが一番解きにくい。
ホック部分など力が掛かる箇所は閂止め(かんぬきどめ)を施し、余分なひと工程がそこここにある。だから長く使っていただけたのです。
レースはフランスから取り寄せ、国内工場で生産。これで¥9000前後は素晴らしい価格だったのです。
同時、営業担当だったN氏がおっしゃってました。「キヤは凛としたブラジャーを作りたい。」と。その姿勢は時流に流されることなく変わらぬいい物を作り続けていました。
…ひたむきに取り組む人達が泣きをみる、これは本当に腹が立つ。今の社会全てに通じるが…。
この度の休業は単にコロナの影響だけではなく、物を触らずに買う時代の中で時流も要因でしょう。
しかし!
抜きん出た物、いい物が残る時代の到来が来ると信じて、ネクストステージに到達する道のりと信じて、再開を見守りつつキヤのブラジャーにはエールを送り続けます。
キヤで出会った皆様へ
色々あったね。私達、頑張ったよね。ラ・シャンブルももっともっと磨きをかけておくからね。
ありがとう!
ラ・シャンブル
花田康子