少しシャーベット状になっていて、爽やかで美味しいです。
一見小さなデザートですが、深い意味があります。
インスタより、お借りしました。
「悲しみの味を表現した」
というので頂いてみました。
薄くてパリッとした皮の上には儚くて柔らかいものが。
ラベンダーの香りと、キャラメルの苦味。
ブルーベリーを漬け込んだソースがシナモンのように感じられましたが、シナモンではなくてこれらが合わさった香り。
悲しみの味はアルにはよくわかる。
ちょうど今、
オペラ「サムソンとデリラ」を聴きまくっているのですが、それで色々考えていたタイミングだったのです。
サムソンとデリラは、聖書に出てくる「怪力サムソン」の話をオペラや映画にしたものでファンが多く、私も好きな作品です。
ディズニー映画でもなかったかな?
神の力を持つサムソンは愛するデリラに誘惑され、怪力の秘密を教えます。
愛しているから教えてと何度目かの密会の時に教えてしまうのですが、
デリラは実はサムソンに敵討ちがしたかったんです。
怪力の秘密は髪の毛であるとデリラに教えたサムソンは、寝ている間に髪を切られて敵に捕らえられて、サムソンは力を奪われて目をえぐられてしまいました。
このデザートは、なんだか鎖に繋がれて目から血を流すサムソンの悲しみの味がするようです。。
私の最近の音楽のテーマは「血」なので
そう感じたのかも。
自分の血じゃないものばかり歌うなあと言う事もあるし→(日本人なのに洋物ばかり演奏している)
血が騒ぐ作品をせねばなあとも思うし、
まさに内容が「血」が出てくるものもあるのです。
このオペラの中で、
サムソンを捕らえたペリシテ人達が狂喜乱舞するシーンがあるのですが、
とても激しい音楽の中で全裸に近いバレエダンサー達がエロティックかつ血の騒ぐような踊りをします。
そのオーケストラの作品を今、ピアノ用に編曲しようとしているのですが、まさにペリシテ人の血を感じつつ、血肉湧き上がる踊りを理解して書かないとなぁと思いながら、曲を聴きながら運転して来たところに食べたデザート。
そして更に、夏ごろから歌曲をそろそろ本腰入れてやりたいと思っており、
今やり始めたのが手
こんな内容の歌なんです。
。。。
心の傷から血を吹き出しながら、私はやがて死んでいくでしょう
私は秘密を持っている
私は人を愛してしまった
でもその秘密を打ち明ける事ができない
愛する人を見て
鼓動は高鳴り息もできないほど
喜びと苦しみに激情する
宿命的な秘密を誰にも打ち明ける事はできず
彼は自分が愛されている事にまるで気づきもしない
貴方は私の事など気にも止めず
私が死んでいくのを見ても
何故死んだか理解できないでしょう
という歌。
ちなみにこれを歌いたいと思ったのは短大生の頃です。
友人のレッスンに伴奏で行った時に
「血が吹き出るなんて歌詞があるんかい!カッコえー。いつか歌おう」
と思ったまま興味を失っていたのですが、
歌曲を真面目に勉強したくなったので、まずはこれからと。。
かなり話が飛びましたが、
要するに、
サムソンの裏切られた悲しみってこういう味かーと思ったのでした。