現代に生きる古代マヤ人の子孫たち、直面する差別と貧困 | clandestina

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「後を絶たない人類滅亡説」
 「マヤ暦」はメキシコ南部から中央アメリカ北部にかけて住んでいる先住民、マヤ族の先祖が作った高度な暦である。
▼その暦が紀元前3114年に始まり、2012年12月21日に終わっていることから、この日が人類滅亡の日だという説がある。「そんなのありえへん」と思いながら、少々不安を隠しきれないのは、世の中、何が起こるか分からないからである。
▼かつて、1999年に人類が滅亡するとした「ノストラダムスの大予言」が評判になったことがある。不安に陥らせる情報が流されると、将来を悲観したり、不安に思う人が多くなる。不安をあおって人々の心をもてあそび、異常な心理状態に追い込んで金もうけをたくらむやからも後を絶たない。オウム真理教事件や催眠商法というのは、その代表だろう。
▼歴史をたどれば、過去にも同様な出来事がいくつかあった。そのひとつが末法思想である。釈迦が入滅して末法期に入ったとされる平安時代末期には、気候が不安定だったこともあって、世の中の秩序が乱れて新宗教が乱立、院や貴族の熊野詣でのブームを招いたことはよく知られている。
▼今回の人類滅亡説は、太陽の磁場エネルギーの変化が大きい時期であり、この日がたまたま冬至にあたることから、マヤ暦の終焉に地球滅亡説を結びつけたのではないかといわれる。ただし、当のマヤ族の長老は「西洋のマスコミが作った話」だと憤慨しているそうだ。



マヤ暦“終末”便乗ツアーが大人気
古代マヤ文明の暦が2012年12月21日で終わることから、人類が終末を迎えるとの終末論が世界中を駆け巡っている。これに飛びついたのが、マヤ文明ゆかりの地メキシコやグアテマラの政府や旅行業者ら。この日を絶好の商機と捉え、観光客誘致に力を入れる。欧州でも、トルコやフランスのパワースポットなどで当日を迎え、“世界の終わり”から逃れようとする人が殺到している。(サンケイスポーツ)16世紀ごろに滅んだとされるマヤ文明は、ピラミッドや天文学など高度な文化が発達したことで知られる。終末論は、当時のマヤで使われていた暦が、2012年12月21-23日頃にかけて区切りを迎える話がもとになっている。 マヤ文明の地、メキシコでは観光庁が専用サイト「ムンド・マヤ2012」を立ち上げブームをあおる。旅行業者はマヤ文明の遺跡とカリブ海に面したリゾート地、カンクン観光をパックにした「『世界の終わり』をカンクンで過ごそう」などのツアーを売り出している。知名度で劣るグアテマラの業者も「マヤ文明の中心地はグアテマラ」などとPR。こうした努力により、両国のマヤの遺跡近くのホテルは23日頃まで予約でほぼ埋まっているという。一方、欧州では終末論を信じる人たちによる騒動が勃発。「聖母マリアが昇天された」とパワースポットとして有名なトルコ西部のシリンス村。人口約600人の小村に、各地から身を守ろうと約6万人が殺到。地元業者が「世界の終わりワイン」を販売するなど便乗商売も盛んだ。「頻繁にUFOが撮影できる」という仏南西部のビュガラッシュ山にも、「宇宙船が山頂の人間を滅亡から救いにくる」と信じる人々が急増。地元警察は山道を立ち入り禁止にし、山麓の人口約200人のビュガラッシュ村では、警察と消防が100人体制で警戒している。 終末騒ぎといえば、日本でも1999年7月を期日とした「ノストラダムスの大予言」が大ブームとなった。その経験から? 日本での盛り上がりは今ひとつだが、世界各地では救いを求める人々と、一儲けを狙う人たちによる大騒ぎが続いている。Sankei Digital



古代マヤ文明の暦に基づいて「滅亡の日」とされる12月21日が目前に迫り、神秘主義者ら数千人がメキシコに集結するなか、同国に住むマヤ族の人たちは動じる様子を見せていない。
心理学者のマヤ族女性は、滅亡の日は「一時的なブーム」だと一蹴。マヤ文明の遺跡で飲料を販売する男性は「自分にとっては通常と変わらない一日だ」と語った。また3人の子どもを持つ母親は「(「滅亡の日」は)信じていない」とし、世界が終わりを迎える日は「神のみぞ知る」と話した。メキシコ政府は、2012年に同国南部を訪れる観光客は約5000万人に上ると推計し、このうち最大20万人が今月21日にマヤ文明の遺跡チチェン・イッツァを訪れるとみている。メキシコやグアテマラ、他の中米地域に住むマヤ族は少なくとも700万人とされる。昔からの儀式を続けている人も多いが、現代のマヤ族の大半は名目上はカトリック教徒だという。ロイター