ロベルト・ボラーニョ/2666 | clandestina

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未知の世界へ 

今年の翻訳小説では断トツのベスト1だ。ドストエフスキー、プルースト、ジョイス、ガルシア=マルケス……その巨編の読み解き・謎解きに人々が永年を費やす作家たちがいる。ボラーニョも間違いなくそうした作家の一人に名を連ねるだろう。得体(えたい)の知れない狂気の気配、世界のあちこちに現れる奇妙で不吉な啓示と暗合。この世を覆うヴェールがときおり唐突に破れ、その奧にある「世界の秘密」が剥(む)きだしになる。死後出版となった『2666』は五部から成る、涯(は)てしなく続く極上の悪夢のような小説だ。作中作があり、伝聞が重なり、エピソードは入れ子状に増殖して交差し、いきなり途切れたかと思うと思わぬラインに繋(つな)がる。イギリス、ヨーロッパ大陸、チリ、米国と舞台を移しつつ展開するが、五部すべての磁場となるのが、米国との国境にあるメキシコ・ソノラ州「サンタテレサ」という架空の町。実在のシウダー・フアレスをモデルとし、そこで起きた女性連続殺人事件に材を得ている。そして、何百人という膨大な登場人物を擁する本作(ディケンズの長編に五十六人の登場人物がいると驚かれた十九世紀は遥(はる)か昔!)の中心にいるのが、ノーベル賞候補に挙がりながら消息不明とされるドイツの覆面作家アルチンボルディである。それにしても、現代文学におけるミメーシス(描写)礼讃(らいさん)を軽ーく蹴飛ばすようなこの怒濤(どとう)の「語り」ときたらどうだろう。各国のアルチンボルディ専門家四人を主役に、本作のキーとなる様々な布石が打たれる第一部<批評家たちの部>では、男女の多角関係が生じるが、恋愛の手順なぞ具体的に何も描写されずして鮮やかな映像として結晶する。四人がブレーメンで夜の河畔を歩くヴィジョンの美しさよ。

ブラジル最大の人口を抱えるサンパウロ(Sao Paulo)州では殺人事件の発生率が増加を続けており、住民の間に動揺が広がっている。



サンパウロ州では今年に入ってから100人近くの警察官が殺害されている。1日夜から2日未明にかけては警官1人を含む少なくとも11人が殺害された。ブラジルのテレビ局グロボ(Globo)のウェブサイト「G1」によると死亡した警官は、オートバイ強盗に遭い、射殺されたという。ジルマ・ルセフ(Dilma Rousseff)大統領は1日、同州のジェラルド・アルキミン(Geraldo Alckmin)州知事と会談し、急増する犯罪への対策を協議した貧困街パライゾポリス(Paraisopolis)とその周辺地域では前月29日、警察当局が新たに立ち上げた「集中作戦」により約600人の警察官が派遣された。圧倒的な警察力を誇示し凶悪犯罪を抑止するのが目的だ。警察は同作戦でこれまでに25人を逮捕し、大量の麻薬や武器を押収した。(c)AFP

ブラジルでは殺人など日常茶飯事の出来事 ブラジルの圧倒的に多い貧困層の人達を見ればこの国がもう少しまともなモラルを持った国に成ることは 富裕層からすればありがた迷惑なのかもしれない

少し遅い時間を車で走っていれば 本当の警察か分からない制服の男たちに止められ車の中までなにやら怪しいものを持っていないか調べられる 警官自体が強盗か分からない顔つきで 停車するには緊張感があります。