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減らない密輸や密入国。メキシコ国境での「バーチャルフェンス」構想打ち切り。

メキシコの国境で、密輸や密入国を取り締まるシステムである通称「バーチャルフェンス」の構想が、今月14日打ち切りになった。技術上の問題や費用の超過、日程の遅れなどがその理由だという。
バーチャルフェンス構想は、航空機大手のボーイングが請け負っていたもので、レーザー装置やセンサータワーを組み合わせたハイテク監視システム。メキシコ国境付近での密輸や密入国を取り締まるシステムとして2005年から進められ、10億ドルの資金をかけてアリゾナ州の2箇所に導入されたが、約3200キロの国境のわずか85キロしかカバーされなかった。
バーチャルフェンスに代わるものとして、それぞれの地域に合わせてすばやく広範囲に導入でき、費用と効果のバランスが取れるシステムが必要だとされ、移動式の監視システムや無人偵察機、熱画像装置、タワーからのビデオ監視を使う案が考えられている。
現在アメリカ政府は国境対策に力を入れており、現金や麻薬、武器の押収量増加や不法入国抑止などの成果を挙げているという。TechinsightJapan

アメリカのヒラリー・クリントン国務長官は昨年9月、メキシコの麻薬カルテルの暴力行為を、80年代のコロンビア反政府集団と比較して論争を呼んだ。
これについて、オバマ大統領もクリントンの例示を世界は忘れていると発言したが、専門家は国務長官の発言の真意は、何故こうした類似になかなか気づかないのかと言うことだとみている。
アメリカから見た問題点は、同国の経済が北米自由貿易協定(NAFTA)を通じてメキシコのそれと深く結びついていることである。過去の不況を見れば、ウォール・ストリートの混乱が直ちにメキシコ経済に及んでいる。現在、アメリカ経済は低調が続き、一方でメキシコ経済は強力な製造業と自動車産業に支えられて好調であり、2011年に若干の引き下げがあるとみられるが中銀は高めの金利を維持せざるを得ない。BBC Mundo