私の地元である伊丹市北部の櫓は自由度が高いことが魅力です。
とにかく踊って盛り上げたい人は誰でもウエルカム。
子供が踊りの輪の中を走り回ると大人たちに叱られます。
「踊りの邪魔したらアカンで!早く踊りなさいほら」
早く踊りなさいまでがワンワード。
叱られるだけじゃありません、踊らされますよ。
出店している店のお客さんの列が長くなり踊りの輪に到達しそうになると、度々放送で注意が促されたりもします。
「お店の人は並んでいる人の列を途中で曲げてください。盆踊りの輪が崩れています。お店の人は列を曲げてください。お店の人は時々列を見て曲げていってくださいね~」
盆踊りの輪の維持のために行列を途中でポキポキ折っちゃいま~す。
「周りで見ている方々は5歩下がってください。盆踊りの輪が広がれるようにご協力お願いします、5歩下がってくださ~い」
盆踊りの輪の維持のために号令が飛びま~す。
他所から遠征してきた踊り子さんたちはたいがい最初は驚きますよね「こんなことまで放送で言っちゃうんだ?」て。
言っちゃいます。
なんやったら自治会長がもっとスゴいこと言ってる櫓もありますよ。
「皆さん、この雨は止みます。テントの下でお待ちください、この雨は私のせいです。私が悪い。でも止みます、止んだら盆踊りを再開しますのでテントの下でお待ちください!止みますので!」
雨も止ます自治会長。
止まない時もあるんですけどね。
北部はゲリラ豪雨が降りやすい地域です。
しかし毎年毎年雨に触られる経験値は積んでいますので、櫓には屋根が付いてるんですよ。
そして北部の踊り子は土砂降りでもそのまま踊っちゃう踊り子が多いのです。
踊り子が踊るなら太鼓叩かんわけいかへん、て太鼓も鳴っちゃいます必然に。
そしたらこれまでギャラリーとして見てた人たちが「なんかわからんけどわやくちゃで楽しそう」と参加します。
雨の中の盆踊りは人々を輪の中に入れる力を持っています。
さぁ、あなたも。

